研究課題/領域番号 |
20320025
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
下原 美保 鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (20284862)
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研究分担者 |
加藤 哲弘 関西学院大学, 文学部, 教授 (60152724)
乕尾 達哉 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (30164065)
石川 千佳子 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (10184483)
山崎 剛 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 准教授 (70210391)
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キーワード | 英・米の日本美術受容者 / 在外やまと絵コレクション / 国際情報交換 / イギリス / 文化財アーカイブ / 在外工芸コレクション / 絵画表現における古典解釈 / 画史・画論書 |
研究概要 |
【国際ワークショップ・研究報告会】 2009年9月23日にロンドン芸術大学で国際ワークショップ(以下WSとする)「19世紀英・米における日本美術受容者たちの価値観-なぜ、やまと絵は浮世絵ほど評価されなかったのか-」を開催した。このWSでは、加藤(研究分担者)が司会を、下原(研究代表者)と渡辺俊夫(研究協力者)がキーノートスピーチを行い、山崎(研究分担者)、カーペンター(ロンドン大学)、バックランド(大英博物館)がディスカッサンツとして参加。日・英・米における日本美術受容のあり方を討議し、理解を深めた。 また、2010年2月20日には関西学院大学にて研究報告会及び特別講演会を行った。 【研究代表者・分担者の研究状況】 下原(研究代表者)は、上記WSの他に、ヨーロッパ司書会議(EAJRS)の参加者や、ハイデルベルク大学のトレーデ教授より、欧州における日本絵画コレクションの情報収集を行った。また、2010年12月に開催予定の国際シンポジウムについても準備中である。加藤(研究分担者)は、WS、報告会の司会のほかに、「博物学」「コレクション」さらには「文化財保護におけるオリジナリティと複製」をめぐる資料調査、収集、作品分析を行った。また、江戸時代初期における王朝文化復興運動の歴史的政治的背景や、やまと絵における闊達な物語表現等について理解を深めた。乕尾(同)は、連合王国のケンブリッジ大学図書館等で調査を行い、アストンが「拙い絵」「素晴らしい挿絵」と評した絵を実見、複写し、その評価を具体的に検討した。石川(同)は、ボストン美術館・フリア美術館図書館にて日本の画史・画論書の収蔵状況、調査を行い、アメリカ合衆国における日本美術史観の形成に関して理解を深めた。山崎(同)は、英・米の工芸コレクションの形成過程と影響を与えた批評等の原説を見直し、やまと絵受容との関連を工芸意匠の物語性に着目して検討した。
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