研究課題/領域番号 |
20320025
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
下原 美保 鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (20284862)
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研究分担者 |
加藤 哲弘 関西学院大学, 文学部, 教授 (60152724)
乕尾 達哉 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (30164065)
石川 千佳子 宮崎大学, 教育文化学部, 教授 (10184483)
山崎 剛 金沢美術工業大学, 美術工芸学部, 准教授 (70210391)
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キーワード | 近世やまと絵 / 絵画における古典復興 / 在外日本美術コレクション / 日本美術観 / やまと絵再評価 / 画史・画論書 / 絵画における古典解釈 / 国際情報交換 |
研究概要 |
【国際シンポジウム】 2010年12月28日に国際シンポジウム「近世やまと絵再考」(於:国際文化会館)を開催した。このシンポジウムは「第I部 在外やまと絵-コレクションと日本美術観」、「第II部 近世やまと絵の社会的コンテクスト」、「第III部 近世やまと絵の現代性一やまと絵再評価」の3部から構成され、加藤〈研究分担者〉が司会を行った。第I部では下原〈研究代表者〉、彬子女王(立命館大学)、メリッサ・マコーミック(ハーバード大学)が、明治期における日本美術観、英米における日本美術コレクションと日本美術観についてディスカッションを行った。第II部は、下原、高岸輝(東京工業大学)、瀬谷愛(東京国立博物館)が、やまと絵における古典の復興と再生、近世における住吉派興隆の意味についてディスカッションを行った。第III部は、下原が住吉派の絵画-具慶筆「箱崎八幡宮縁起」-を紹介し、アイティストの山口晃氏にコメントをもらった。シンポジウムは50名ほどの参加者があり、質疑応答が活発に行われ、近世やまと絵再考のための土台を築いた。 【研究代表者・分担者の研究状況】 下原は上記シンポジウムの企画・準備を行い、パネリストとして参加した。加藤はシンポジウムの司会の他に、「やまと絵における古典解釈のメカニズム」等について資料調査、作品分析を行った。乕尾〈研究分担者〉は連合王国のNational ArchivesにおいてSatow Papersの調査等を行い、アストンの評価を具体的に検討した。石川〈研究分担者〉はアメリカにおける日本美術史観の形成過程を知るため、ボストン美術館附属図書館とフリア美術館附属図書館で調査を行い、資料整理を進めた。山崎〈研究分担者〉は大英博物館、ギメ美術館等で調査し、輸出された日本工芸に見られるYAMATO-E的要素が、当時の工芸品に対する評価や今日の評価においてどのような意味をもつのか考察した。
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