研究課題/領域番号 |
20390246
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松本 昌泰 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (20192346)
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研究分担者 |
弓削 類 広島大学, 保健学研究科, 教授 (20263676)
天槻 俊輔 広島大学, 病院, 講師 (20418792)
高橋 哲也 広島大学, 病院, 講師 (00435942)
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キーワード | 脳神経疾患 / 移植・再生医療 / 虚血性脳損傷 / 動物モデル |
研究概要 |
マウスの大腿骨と脛骨より骨髄細胞を採取した骨髄間質細胞(BMSCs)を微小重力発生装置で培養した。実験群は、(1)Group 1G-GM:1G環境で増殖培養し続け、分化誘導を行わなかった群、(2)Group CL-GM:微小重力環境で増殖培養し続け、分化誘導を行わなかった群、(3)Group 1G-ND:1G環境下にて神経分化誘導した群、(4)Group CL-ND:微小重力環境下にて神経分化誘導した群の4群とした。分化誘導7日後の細胞を回収し、分子細胞学的解析および片麻痺モデルマウスに対する移植細胞とした。1G環境で神経へ分化誘導すると(Group 1G-ND)、BMSCsは神経に分化した。Group CL-NDでは、神経細胞様の形態をした細胞が観察されず、未分化マーカーが強く発現し分化マーカーの発現はなかった。細胞移植から3週間後、静注した細胞は脳の損傷領域で同定され、Group CL-NDの細胞を移植したマウスの運動機能は有意に回復した。移植した細胞は損傷部位で神経細胞に分化した。模擬微小重力環境下で培養したBMSCsはより多くの細胞が損傷領域まで遊走し、神経細胞に分化することで神経再生に関与し、運動機能改善に貢献したと考えられる。
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