研究課題/領域番号 |
20402038
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
鈴木 規之 琉球大学, 法文学部, 教授 (60253936)
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研究分担者 |
佐藤 康行 新潟大学, 人文社会・教育系, 教授 (40170790)
櫻井 義秀 北海道大学, 文学研究科, 教授 (50196135)
岩佐 淳一 茨城大学, 教育学部, 教授 (10232646)
尾中 文哉 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (90233569)
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キーワード | 東北タイ / 市民社会 / 住民組織 / プラチャーコム / 2006年クーデター / ネットワーキング / メディア / 教育 |
研究概要 |
2006年のクーデターによるタクシン政権の崩壊後は、住民の草の根的なプラチャーコム(小グルーブ)を形成した地域では動揺が少なく、主体性を今後もどの様に発展させていくかという流れが続いている。一方で上から形成されたプラチャーコムがほとんどである地域は、タクシン政権の崩壊とともにほぼプラチャーコムの活動は壊滅状態になり、次の政権が何を行うのか、もしくはタクシンの復活に期待するという状況となった。鈴木を研究代表者とする平成17年~19年度の科研(B)海外のプロジェクトでは、ここまでの動きを明らかにした。 そこで、本研究では、現在のタイで市民社会化の動きがどの程度の可能性をもつものなのか、このようなプラチャーコムがどのように構築されるのか、メディアや教育はどのような役割を果たすのか、一方で上から形成されたプラチャーコムが多い中で草の根に住民のイニシアティブで構築するための条件は何かを実証的に明らかにした上で、プラチャーコムが市民社会形成の基盤になりうるのかを明らかにすることが目的である。 また、クーデターが起こるようなタイ社会においてマクロレベルとミクロレベルで市民社会の動きがどのように接合するかも明らかにするとともに、さらにグローバル化の流れの中で国境をこえたプラチャーコムのネットワーキングについても調査を進めるものである。 最終年である3年目の平成22年度は、21年度に引き続いてタイの共同研究者と打ち合わせつつ調査を継続した。そして、タイの共同研究者とコンケン、東京で国際セミナーを開催し、成果についての意見交換を行うとともに、研究成果の出版のための準備を行った。
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