研究課題
基盤研究(B)
日本やアメリカなどの世界各地の緑地(森林や果樹園など)に大きな打撃を与えている昆虫について、その生態や遺伝的背景を比較して害虫化の根源を探る。とくに、キクイムシ類などの昆虫が菌類を運搬していることに着目し、その共生メカニズムを解明するとともに、昆虫の加害性と随伴菌および共生菌の病原性を同時に検討する。そして、なぜ特定の種が害虫となったか?という疑問に対して、本質的な解答を与える。つまり、農林生態系に与える共生関係の特性や潜在的危険性を明らかにする。各地の被害地および無被害地を対象として、(1)加害様式と立地環境、(2)加害する昆虫の種類とその生態、(3)昆虫の運搬する菌類の種類とその生態、(4)昆虫および菌類の遺伝的背景、(5)共生関係における両者の依存度、(6)昆虫の加害性、(7)随伴菌および共生菌の病原性を、様々な手法を駆使して徹底的に調べる。これらの結果から、(8)共生システムの解析(昆虫種、菌種、国・地域)を行い、相違点あるいは共通点を抽出する。被害発生の根本的な原因を考察し、保護するための方策を提案する。
すべて 2010 2009 2008
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件) 図書 (1件)
Plant Pathology 59
ページ: 805
Applied Entomology and Zoology 44
ページ: 549-559
森林学会誌 91
ページ: 469-478
ページ: 433-445
Mycoscience 49
ページ: 233-240