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2010 年度 研究成果報告書

離散最適化における,異種解決アプローチの融合によるアルゴリズム論の展開

研究課題

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研究課題/領域番号 20500009
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 情報学基礎
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

藤戸 敏弘  豊橋技術科学大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00271073)

研究期間 (年度) 2008 – 2010
キーワードアルゴリズム理論
研究概要

1.木被覆問題の近似可能性については.無向グラフにおける解明は一応の決着が見られているのに対し,有向グラフにおいては未解明であった.本研究では,入力を層別グラフに制限することで,有向木被覆問題の近似保証は(P=NPでない限り)Ω(log n)となり,と同時に,k層層別グラフではO(log^<k-1>n)倍近似可能であることを示した
2.グラフ理論における基本問題である独立集合問題は,重要なグラフクラスであるd-claw freeグラフにおいて,自然な局所探索法により(d-1+ε)/2倍近似(ただし,ε>0)できることが知られている.一方,グラフの頂点に任意の重みを許すと,変則的局所探索法が現在最良の近似アルゴリズムであり,Ω(n^d)時間d/2倍近似,もしくは任意のdで2(d-1)/3倍近似が可能である.本研究では,頂点重み分布に制限のある条件下で,同問題に対する標準的局所探索法の有効性を検証し,その結果,異なる重みの比が大きい(つまり>(3/2)(1+1/(d-1)))場合,すべての重みが1以上2未満である場合,およびこれら二つの場合を統合したケースのそれぞれで,従来の近似精度保証を改善できることを示した
3.基本オンライン問題である古典的スキーレンタル問題を一般化した多状態スキーレンタル問題について,与えられたインスタンスに対し達成可能な最適戦略の競合比を最適競合比として定義する.本研究では,この最適競合比の下限は,プレーヤーの選択肢の数をk+1個とすると(k+1)^k/((k+1)^k-k^k)であり,よって,いかなるインスタンスに対し最適戦略をとっても,競合比はe/(e-1)より小さくできないことを示した.また,状態数を3つに限定すると上限は2.47であり,選択肢を4つに限定すると上限は2.75であることも示した.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2011 2010 2009 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 多状態スキーレンタル問題に対する最適競合比の解析2011

    • 著者名/発表者名
      北野琢麻, 藤原洋志, 藤戸敏弘
    • 雑誌名

      情報処理学会研究報告 2011-AL-133

      ページ: 1-8

  • [雑誌論文] d-claw freeグラフ上の独立集合問題に対する局所探索法について2010

    • 著者名/発表者名
      北山数行, 藤戸敏弘
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術研究報告 COMP2009-54

      ページ: 33-38

  • [雑誌論文] 層別グラフにおける有向木被覆問題の近似について2009

    • 著者名/発表者名
      多田哲馬, 藤戸敏弘
    • 雑誌名

      数理解析研究所購求録 5

      ページ: 153-159

  • [学会発表] テトリスに対するオンラインアルゴリズム2010

    • 著者名/発表者名
      猿渡慎也
    • 学会等名
      第5 回組合せゲーム・パズル研究集会
    • 発表場所
      東京工業大学
    • 年月日
      2010-03-01
  • [備考] ホームページ等

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公開日: 2012-01-26   更新日: 2016-04-21  

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