本研究はこれまでの環境ガバナンス論研究の成果の上に立ち、現下の国際政治上の重要な課題となっている、「気候安全保障」に関し、環境ガバナンス論の観点から制度構築への諸課題と論点を明らかにしたものである。主な成果として、(1)「気候安全保障論」の概念とその意義の研究、(2)これまでの「地球環境安全保障論」、「人間の安全保障論」等との関連における「気候安全保障論」の意味の同定、(3)気候安全保障論の一環としてのグリーンニューディール、(5)2013年以降の国際気候変動枠組みにおける気候安全保障論の動向に関する研究、(6)今後の制度構築に向けた提案、がある。
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