研究課題/領域番号 |
20520470
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
林 敏浩 香川大学, 総合情報センター, 准教授 (90264142)
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研究分担者 |
山崎 敏範 香川大学, 工学部, 名誉教授 (10036022)
富永 浩之 香川大学, 工学部, 准教授 (80253251)
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キーワード | 言語学 / 教育工学 / 教育システム / e-Learning / 日本語教育 / 漢字教育 / ドリル学習システム |
研究概要 |
平成21年度は、申請書の研究目的(5)に示した、漢字学習を行う外国人学習者の特性に応じた学習制御機構の設計・開発を、中国語母語話者用の漢字ドリル学習システム開発を通して以下のように実施した。 (1) 学習者モデルと学習者プロファイルの研究:e-Learningシステム用の学習者モデルにおける、外国人学習者の特徴を表現可能な学習者プロファイルのデータ表現について研究した。特に中国語母語話者を対象として、日本語と中国語の漢字の意味の差異に着目した知識状態モデルを提案した。この知識状態モデルを用いることにより、中国語母語話者が日本語の漢字の意味を誤用した場合、なぜ、そのような誤りが発生するのか自動推定できるようになった。また、その誤りを修正する方法を自動判定できるようになった。この知識状態モデルを漢字ドリル学習システムに組み込んだ。 (2) 学習情報サーバの開発:学習者モデルと学習者プロファイルを実装し、これらを制御する学習情報サーバのプロトタイピングを、漢字ドリル学習システムのモジュールとして開発した。しかし、学習者モデルと学習者プロファイルは特定言語に依存しており、また、漢字の意味しか適応的に扱えない。一般的な学習者モデルと学習者プロファイルとして利用できるようにするためには、複数の言語の学習者モデルと学習者プロファイルを追加し、それを制御できる学習情報サーバへの改良が必要であり、これは次年度に残された課題である。
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