研究概要 |
1. 概要:本課題は,学校における美術教育,特に鑑賞教育の改善を意図する。教育活動を,学校内完結ではなくその後の生涯への貢献が重要ととらえ,地域の美術・博物館と学校を結び,次項のようにコレクションを活用した多様な鑑賞活動を試行・検証して,鑑賞実践モデルを開発した。研究員14名(美術・博物館学芸員8名,小・中・高校教員4名,研究者2名)。 2. 鑑賞実践モデルの開発:WG 1(金沢21世紀美術館G)/(1)ワークショップ・プログラムと鑑賞(2)公共空間と私;WG 2(京都国立近代美術館G)/(3)映像作品と制作体験(4)制作体験と日本画(5)写真と表現意図;WG 3(京都国立博物館G)/(6)古典書跡の鑑賞(7)書の多様性(プログラム名は要旨) 3. 意義:鑑賞対象とする「美術」分野をとらえ直し,従来の絵画や彫刻の枠から映像体験や「書」まで「鑑賞」概念の拡張を促進した。ここから,実践者の意識次第で,古今の美術から子どもの日常まで鑑賞対象は柔軟に選択され,美術を身近に親しむ心豊かな社会人の育成に貢献することが期待される。 4. 成果の公開と社会的評価:(1)実践モデルの公開と公開討論会の実施。フォーラム「美術鑑賞の問題-見る・つくる,そして状況」2010美術科教育学会地区研究会in京都(主催・美術科教育学会,京都国立近代美術館,当研究プロジェクト;会場・京都国立近代美術館;期日・2010年12月18日;参加77名)(2)鑑賞実践モデルCD-ROMおよび研究成果報告書冊子等の作成(別欄「研究発表」参照)。
|