正標数の体上定義された代数多様体の幾何学、特にその病理的現象や特異点理論に関わる諸問題の解決を試みること、及び代数多様体の数論的性質を正標数の代数幾何学の立場から解明することが日的である。また、暗号理論や符号理論への応用も視野に入れ、その為に要請される数学的課題としての代数多様体研究も日的の一部である。具体的に次の5項目が中心的課題である。 (1)病理的現象を中心とした正標数の特異点理論の整備。 (2)正標数の楕円(準楕円)曲面の数論的及び幾何学的研究。 (3)正標数Calabi-Yau多様体の標数0への持ち上げ可能性に関する研究。 (4)標数0を含むK3曲面の数論的動機付け、及び正標数幾何学からの研究。 (5)代数多様体の符号理論、暗号理論への応用、及びそこから派生する代数幾何学的問題の解決。
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