研究課題/領域番号 |
20540047
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
寺井 直樹 佐賀大学, 文化教育学部, 准教授 (90259862)
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研究分担者 |
上原 健 佐賀大学, 工学系研究科, 教授 (80093970)
市川 尚志 佐賀大学, 工学系研究科, 教授 (20201923)
宮崎 誓 佐賀大学, 工学系研究科, 教授 (90229831)
河合 茂生 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (30186043)
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キーワード | Stanley-Reisner環 / 重複度 / 極小自由分解 / 形式べき / Cohen-Macaulay |
研究概要 |
本研究の目的は、Stanley-Reisner環の重複度と極小自由分解についてその可換環論的、ホモロジー代数的性質を考察し、組合せ論的応用を探ることにあった。平成22年度はStanley-Reisnerイデアルのべき及び形式べきに焦点を当てて研究した。昨年度はエッジイデアルに対して、それが完全交叉でないならは、そのエッジイデアルの3乗以上の冪はCohen-Macaulayとはならないということを示した。また、グラフが完全グラフの非連結和でないならば、そのエッジイデアルの3乗以上の形式べきはCohen-Macaulayとはならないということも示した。平成22年度の研究目標はこれらの結果をStanley-Reisnerイデアルに拡張することであった。Trung教授との共同研究の結果次の結果を得た。Stanley-Reisnerイデアルが完全交叉でないならば、そのStanley-Reisnerイデアルの3乗以上の冪はCohen-Macaulayとはならない。これは、Stanley-Reisnerイデアルの場合におけるCowsik-Noriの定理の精密化である。また、単体的複体がマトロイドでないならば、そのStanley-Reisnerイデアルの3乗以上の形式べきはCohen-Macaulayとはならないということも示した。さらに単体的複体が頂点が分離されているマトロイドの結びでないならば、そのStanley-Reisnerイデアルの3乗以上の形式べきは等次元局所Cohen-Macaulayとはならないということも示した。
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