キノンとジアリールジアゾメタンの1,3-双極子付加反応によりホモキノンを合成し、さらにエポキシ化することによって表題の高歪みキノン縮環エポキシケトンを合成した。この化合物の酸触媒転位反応を行ったところ、エポキシ環の酸開裂反応と連動したendo-アリール基の隣接基関与によって分子内渡環反応、およびシクロプロパン環の開裂が起こり、幾つかの新規多環状化合物が生成した。この手法は、キノンに小員環を縮環したエポキシケトンに適応することにより広範な多環状化合物のライブラリーを作成する上で有効であることがわかる。
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