本研究では教室内空気環境に関する基礎的研究を行った。すなわち、形状やサイズが多種多様な教材教具、備品の化学物質発生量を実験的に求め、また教育施設における空気環境を実測調査により明らかにした。また、実験的に得られた発生量から教室内濃度予測値を算出し、既往の室内濃度指針値(学校環境衛生の基準、JEMA安全基準)と比較した結果、同指針値は妥当である事と判断された。 ただし、規制物質(6物質)以外の化学物質による室内空気汚染問題があり、その発生量基準についても検討する必要性がある。 本研究により、教室内空気環境の実態と検討すべき汚染物質が明らかになり、良好な教室内空気環境に資する知見が得られた。
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