| 研究課題/領域番号 |
20570229
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| 研究機関 | 独立行政法人産業技術総合研究所 |
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研究代表者 |
河内 まき子 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 上席研究員 (80126052)
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| 研究分担者 |
持丸 正明 独立行政法人産業技術総合研究所, デジタルヒューマン研究センター, 副センター長 (90358169)
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| キーワード | 生体機構 / 人間工学 / 靴の適合性 / 履き心地 / 靴 |
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| 研究概要 |
ヒール高7cmの足首ベルト付きバンフス2種(靴A、B。ヒールのみ異なる)を実験靴として用意した。8名を対象に歯科用シリコーンを用いて個別対応アーチサポート(AS)を作成した。うち7名を対象に履き心地の評価構造を知るために評価グリッド法によるインタビュー調査を行った。ヒールの外倒れによる足首のぐらつき、中敷のすべりによる足と靴の相対運動、足裏と靴底の形状不一致による足裏への局所的な荷重集中や接触、体重分散等が評価項目として抽出された。履き心地は靴と足の相互作用で生じる物理現象を人体が知覚し、評価することにより決まる。物理現象の知覚として足裏の接触や圧迫と足首のぐらつきや姿勢のどちらがより重要かを知るため、中敷の条件は一定として2つの実験を行った。(1)7名につき靴2条件(靴A、B)での歩行運動と靴内足底圧を計測し、官能評価をさせた。立位時、歩行中とも靴Aの方がヒールの外倒れが大きく、足底圧にもボール内側部後方への荷重が靴Aの方がやや大きいという差があった。履き心地の官能評価の結果は靴Aの方が概して悪かった(2)5名につき、靴2(A、B)×アーチサポート2(AS有無)の4条件で歩行時の足底圧を計測し、官能評価をさせた。靴A、BともAS無しで認められたボール部内側の後方における蹴り出し時の高い圧力がAS有りでは無くなり、中足部外側を中心に体重が分散されていた。ASにより履き心地が改善される場合とかえって悪くなる場合があり、この差は足底圧からは区別できなかった。接触や圧迫に対する好みの個人差によるのかもしれない。以上から、ヒール外倒れの評価では筋・腱のセンサによる足の姿勢の知覚が主体であり、ASの評価では接触や圧迫が直接的な評価基準になっていると思われる。足裏と靴底の接触が具体的にどのような変化を足にもたらして圧力集中や分散をひきおこすかを知るのは、今後の課題である。
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