ガ類性フェロモン産生に関わるアルコールアセチルトランスフェラーゼ遺伝子の機能解析

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20580058
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 応用昆虫学
• 研究機関: 独立行政法人理化学研究所
• 研究代表者: 本 賢一 独立行政法人理化学研究所, 松本分子昆虫学研究室, 専任研究員 (90333335)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2010
• キーワード: アルコールアセチルトランスフェラーゼ / アワヨトウ / カイコガ / 性フェロモン / EST

研究概要

蛾類昆虫の性フェロモン生合成に関わるアルコールアセチルトランスフェラーゼ(AAT)は未同定であり、また、他の動物でもAAT遺伝子は同定されていないことから、ホモロジーを利用したAAT遺伝子の同定はできない。一方、AATはアワヨトウにはあるが、カイコガにはないことから、両種のフェロモン腺ESTクローンを比較し、アワヨトウでのみ見出され、かつ既知の性フェロモン生合成に関わる脂肪酸不飽和化酵素と同じ部位で発現する3種類の新規遺伝子を得た。

研究成果

• [雑誌論文] Studies of sex pheromone production under neuroendocrine control by analytical and morphological means in the oriental armyworm, Pseudaletia separata, Walker (Lepidoptera : Noctuidae). (2011)
  • 著者名/発表者名: Fonagy A., Moto K., Ohnishi A., Kurihara M., Kis J., Matsumoto S.
  • 雑誌名: Gen Comp Endocrinol. 172 ページ: 62-76
  • 査読あり
• [雑誌論文] Pheromone-gland-specific fatty-acyl reductase in the adzuki bean borer, Ostrinia scapulalis (Lepidoptera : Crambidae). (2009)
  • 著者名/発表者名: Binu A., Fujii T., Moto K., Matsumoto S., Fukusawa M., Tatsuki S., Ishikawa Y.
  • 雑誌名: Insect Biochem.Molec.Biol. 39 ページ: 90-95
  • 査読あり
• [学会発表] アワヨトウ性フェロモン生合成に関わるアシル基還元酵素遺伝子の単離と機能解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 本賢一、李載みん、栗原政明、永田宏次、田之倉優、長澤寛道、松本正吾
  • 学会等名: 第55回日本応用動物昆虫学会大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2011-03-29
• [学会発表] Studies of sex pheromone production under neuroendocrine control by analytical and morphological means in the oriental armyworm, Pseudaletia separata, Walker (Lepidoptera : Noctuidae) (2010)
  • 著者名/発表者名: Adrien F., Moto K., Ohnishi A., Matsumoto S.
  • 学会等名: 25th Conference of European comparative endocrinologists.
  • 発表場所: Pecs, Hungary
  • 年月日: 2010-09-03
• [学会発表] Molecular analysis of sex pheromone production-related gene in the silkmoth, Bombyx mori. (2010)
  • 著者名/発表者名: Moto K., Matsumoto S.
  • 学会等名: 9th European congress of entomology.
  • 発表場所: Budapest, Hungary
  • 年月日: 2010-08-25
• [学会発表] アワヨトウ性フェロモン生合成に関わるアシル基還元酵素遺伝子の単離 (2010)
  • 著者名/発表者名: 本賢一、李載みん、栗原政明、永田宏次、田之倉優、長澤寛道、松本正吾
  • 学会等名: 日本農芸化学会2010年度大会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-03-30
• [学会発表] 害虫の繁殖抑制に応用可能なリガンドと受容体膜タンパク質の機能解析:フェロモン産生関連分子の遺伝子および機能解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 李載〓、本賢一、大西敦、永峰俊弘、田之倉優、長澤寛道、永田宏次、松本正吾
  • 学会等名: [平成22年度]ターゲットタンパク研究プログラムから見える未来3
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2010-03-05
• [学会発表] カイコガ性フェロモン生合成活性化神経ペプチド(PBAN)の活性型立体構造の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 永田宏次、岡田晃季、河合岳志、大塚淳、Jimmy Joe Hull、本賢一、松本正吾、長澤寛道、田之倉優
  • 学会等名: 第9回日本蛋白質科学会年会
  • 発表場所: 熊本
  • 年月日: 2009-05-22
• [学会発表] アワヨトウ性フェロモン生合成に関わる脂肪酸不飽和化酵素 (2009)
  • 著者名/発表者名: 本賢一、栗原政明、李載〓、永田宏次、長澤寛道、松本正吾
  • 学会等名: 日本農芸化学会2009年度大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2009-03-29
• [学会発表] カイコガPBAN受容体(PBANR)アイソフォームの同定とその遺伝子発現解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 李載〓、Jimmy Joe Hull、本賢一、大西敦、永田宏次、長澤寛道、松本正吾
  • 学会等名: 日本農芸化学会2009年度大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2009-03-29
• [学会発表] カイコガ性フェロモン生合成活性化神経ペプチド(PBAN)の環状アゴニストのNMR構造解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 永田宏次、岡田晃季、河合岳志、大塚淳、Jimmy Joe Hull、本賢一、松本正吾、長澤寛道、田之倉優
  • 学会等名: 日本農芸化学会2009年度大会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2009-03-29
• [学会発表] 害虫の繁殖抑制に応用可能なリガンドと受容体膜タンパク質の構造・機能解析-ガ類昆虫の性フェロモン産生関連遺伝子の単離と機能解析- (2009)
  • 著者名/発表者名: 本賢一、李載〓、大西敦、Jimmy Joe Hull、長澤寛道、永田宏次、松本正吾
  • 学会等名: [平成20年度]ターゲットタンパク研究プログラムから見える未来2
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2009-01-15
• [図書] 蛾類昆虫の性フェロモンとその生合成メカニズム (2010)
  • 著者名/発表者名: 本賢一、松本正吾
  • 総ページ数: 23、75-80
  • 出版者: ビオフィリア
• [備考] ホームページ
  • URL: http://www.riken.jp/insect/