(1)原発性肝細胞がんの80%以上は、日本を含むアジア、アフリカ地域に多発している。最近の研究では、染色体領域の欠失などと関連するがん抑制遺伝子の不活化が、特に肝発がんにおいて、極めて重要であると考えられている。しかし、肝細胞がん発生のメカニズムは未だに解明されていない。本研究の目的は、その責任がん抑制遺伝子を同定することである。 (2)具体的に、原発性肝細胞がんを対象とし、8番染色体短腕領域にある既知のマーカーにて網羅的にマイクロサテライト解析を行い、肝細胞がんの発生・進展に最も関連する染色体領域を選出し、最終的に候補領域に存在する責任がん抑制遺伝子を同定することである。
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