研究概要 |
1. <ob/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウスの作成> AlbCre/Ptenflox/floxマウスを作成し, さらにob/ob/マウスとAlbCre/Ptenflox/floxマウスを交配させ, ob/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウスを作製することに成功した。Wild typeマウス, AlbCre/Ptenflox/floxマウス, ob/ob/マウス, ob/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウスを各グループごとに管理し, 以下の実験を行った。 2. <ob/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウスの体重, 肝重量, 生化学所見の検討> 離乳後より毎週すべてのマウスの体重を測定した。20週齢での体重は, それぞれob/ob/マウス55.1±0.78g(n=23), ob/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウス32.8±1.8g(n=7), AlbCre/Penflox/floxマウス27.8±2.0g(n=6), Wild typeマウス26.1±1.2g(n=11)であり, ob/ob/マウスにAlbCre/Ptenflox/floxマウスを交配させることによって, 肥満が顕著に改善することがわかった。また現時点で, ob/ob/マウス,ob/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウス, Wild typeマウスの3グループに対して, それぞれ雄, 雌2匹ずつsacrifyできたが,肝重量/体重比は,ob/ob/マウスで0.08±0, 0b/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウスで0.21±0.01, Wild typeマウスで0.04±0であり, ob/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウスで体重に対する肝重量が著明に増大しており, 肉眼的にも他グループに比して, 肝の脂肪変性が強かった。また,ALT値はob/ob/マウスで413.0±81.0IU/L, ob/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウスで812.5±93.1IU/L, Wild typeマウスで80.0±16.7IU/Lであり, ob/ob//AlbCre/Ptenflox/floxマウスで肝炎が強いことが考えられた。以上の結果からob/ob/AlbCre/Ptenflox/floxマウスは,皮下脂肪を消費して肝臓における脂肪合成を増強させることにより, 体重を減少させることができたことが予想されるが, 今後マウスの数を増やすと共に, その詳細なメカニズムについて検討していく
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