セラミックス多孔体を未分化間葉系細胞培養の担体として細胞の増殖と硬組織形成細胞への分化促進を図り、そのために、細胞の分化に効果的な促進因子を検索した結果、ヒアルロン酸、ラミニンをはじめ、ロイシンに有効な促進作用がある可能性が認められたが、デキストランにも未分化間葉系細胞の分化に効果のあることが認められた。さらに、ポリビニルホルマールスポンジをはじめとして、スポンジ状担体は線維構造のためにセラミックス担体とは異なって骨髄幹細胞を受け止め得ず、骨髄幹細胞の付着が不可能であることが明らかになった。しかし、スポンジにデキストランをコーティングすることによって骨髄幹細胞が付着できる幅のある構造を呈し、その結果としてin vitroおよびin vivoでの骨髄幹細胞によるスポンジ内骨形成が誘導されることが確認できた。
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