研究課題/領域番号 |
20592670
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研究機関 | 群馬県立県民健康科学大学 |
研究代表者 |
飯田 苗恵 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (80272269)
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研究分担者 |
長谷川 喜代美 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (90313949)
鈴木 美雪 群馬県立県民健康科学大学, 看護学部, 講師 (90554402)
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キーワード | 二次医療圏 / 回復期病院 / 退院調整 / 退院支援 / 退院先 / 医療計画 / 在院日数 / 療養行程 |
研究概要 |
1.研究の概要:本研究は、標準的な二次医療圏の回復期病院に焦点をあて、急性期病院からの転入患者の特性と回復期病院における生活の場までの療養行程を検討することを目的とした。対象病院の圏域は1市3町村、人口8万、病院は回復期リハビリテーション病棟を有する150床の一般病院である。本年度は、回復期病院における移行先ごとの分析をすすめた.退院後の移行先を従属変数、患者特性等を独立変数とし、各変数の分布を確認後、必要に応じて階層化し、比較検定(順位和検定あるいはカイ二乗検定)を行った。独立変数は、年齢、性別、主疾患、家族構成、認知機能、ADL、医療処置、居住地医療圏、紹介元入院期間、入院病棟、入院期間とした。分析には、SPSS 18.0 Jを用いた。 2.結果の概略 1)退院後の移行先が自宅、自宅以外での比較:有意差がみられた特性は、紹介元入院期間、入院病棟、入院時の認知機能、入院時ADL、入院期間、退院時医療処置の有無、退院時の認知機能、退院時ADL、家族構成であった。 2)退院後の移行先が自宅、病院、老人保健施設、施設での比較:有意差がみられた特性は、年齢(介護保険適応による階層化)、入院時の認知機能、入院時ADL、入院期間、退院時医療処置の有無、退院時の認知機能、退院時ADLであった。 3.考察:急性期病院からの転入患者の自宅退院者の特性は、患者の年齢や疾患の有意差はなく、認知機能、ADL、医療処置の有無、家族構成などに有意差がみられたことから、本人の生活自立度及び家族介護力に関連があると考えられる。紹介元入院期間、入院病棟、入院期間に有意差がみられたことから、疾患からの回復が速やかで、治療・管理が複雑でないことが考えられる。自宅を含めた各移行施設による特性は、年齢(介護保険適応による階層化)、認知機能、ADL、医療処置の有無に有意差がみられたこと、居住地医療圏による差がみられなかったことから、患者の医療ニーズおよび生活自立度と施設機能との関連が移行先に影響していると考えられる。
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