本研究では、痛覚過敏モデル動物を用いて脊髄後角におけるグリア細胞の形態および数の変化、神経興奮へのグリア細胞の作用、グリア細胞の活動性の変化について、特にグリア細胞に存在するP2X受容体の1つであるP2X_4受容体に注目して実験を行った。実験の結果、グリア細胞で形態の肥大化、数の増加が見られた。また、ノーマルラットに比べて、P2X_4受容体を介したカルシウムシグナルがより多くのグリア細胞で見られ、より活性化されていることがわかった。また、グリア細胞の活動の抑制やP2X_4受容体の阻害は、神経興奮を減少させた。
|