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2008 年度 実績報告書

民事執行法の平等主義の機能的・理論的再評価

研究課題

研究課題/領域番号 20730058
研究機関一橋大学

研究代表者

杉山 悦子  一橋大学, 大学院・法学研究科, 准教授 (20313059)

キーワード民事執行 / 平等主義 / 倒産
研究概要

20年度は、ドイツとアメリカにおける民事執行制度に関する資料の収集、整理作業を開始した。資料の多くは、歴史的、理論的、比較法的な分析を示すものであり、19世紀初頭のフランスで採用された平等主義が今日においてもヨーロッパの様々な国において模範とされていること、19世紀後半のドイツで優先主義が採用されていった過程の素描や、ドイツにおいて憲法上の平等原則と執行法上の優先主義との関係について議論があったことなど、制度や議論の概略を把握することで、21年度以降はさらに分析を深めるべき事項を明らかにした。また、アメリカの複数の州における、担保執行制度も含めた強制執行制度の概略や、そこに妥当する原則についても広く調査した。アメリカのほとんどの州では優先主義を採用しているが、ドイツ法におけるそれとは様々な点で異なる様相を示し、かつ、州によって違いもあるようなので、今後はいくつかの州を選んでさらに詳しく調査する必要があることが分かった。また、以上の資料の中には、執行手続の実態を示す資料はあまり含まれていなかったため、実務の状況を示す統計資料等の収集も充実させるという21年度以降の指針も明らかになった。
さらに、アメリカ法における債権回収と倒産法、担保制度や貸付制度に関する議論も並行して研究した。例えば、実体法上の一般債権者の一部が倒産手続や執行手続において優先順位が付与される場合の制定法や理論的根拠について検討し、債権回収法全体から執行手続の原理を見直す際の示唆を得ることができた。
なお、日本の民事執行、債権回収法に関する資料の収集も行ったが、統計資料の収集が容易でないことが分かった。21年度以降、日本の判例や議論の整理を継続して行うとともに、執行の実情を示す資料を収集するという課題を残した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 備考 (3件)

  • [雑誌論文] イリノイ州の競売手続2008

    • 著者名/発表者名
      杉山悦子
    • 雑誌名

      海外制度調査報告書

      ページ: 1-8

  • [雑誌論文] ミシガン州の競売手続2008

    • 著者名/発表者名
      杉山悦子
    • 雑誌名

      海外制度調査報告書

      ページ: 1-8

  • [雑誌論文] フロリダ州の競売手続2008

    • 著者名/発表者名
      杉山悦子
    • 雑誌名

      海外制度調査報告書

      ページ: 1-4

  • [備考]

    • URL

      http://www.moj.go.jp/MINJI/minji148-2-09.pdf

  • [備考]

    • URL

      http://www.moj.go.jp/MINJI/minji148-2-10.pdf

  • [備考]

    • URL

      http://www.moj.go.jp/MINJI/minji148-2-11.ddf

URL: 

公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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