状態リセット入力を用いた拘束付き離散時間系の制御とサーボ系への応用に関する研究

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20760272
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 制御工学
• 研究機関: 岩手大学
• 研究代表者: 佐藤 淳 岩手大学, 工学部, 准教授 (60324969)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2009
• キーワード: 制御理論

研究概要

本研究ではフィードバック制御系におけるコントローラの内部状態リセットを制御の新たな自由度と考え,拘束システムに対するリセット制御入力の生成法を提案し,サーボ系への応用に向けた研究を実施した.研究期間中には,まずRHCアプローチによるリセット入力列の生成手法および,LQ最適応答モデルに基づく応答整形に関する研究を行った.つぎに時不変フィードバック型のアプローチとして,従来のClegg Integrator等を特殊な場合として含む,一般化されたリセット行列を伴う線形リセットシステムの設計手法について研究を行った.従来の設計は予め固定されたリセット条件に基づくものであったのに対し,本研究では制御性能を考慮したリセット条件をLMIアプローチにより求めることが可能である点に新規性がある,そのため本結果によれば状態フィードバック型リセットサーボ系を系統的に設計可能である.

研究成果

• [雑誌論文] Loose Eigenstructure Assignment via Rank-one LMI Approach with Application to Transient Response Shaping in H∞Control (2008)
  • 著者名/発表者名: A. Satoh, K. Sugimoto
  • 雑誌名: International Journal of Control Vol.82,Issue 3 ページ: 497-507
  • 査読あり
• [学会発表] 領域固有構造配置に基づくシステムの不変集合整形 (2009)
  • 著者名/発表者名: 成田達博, 佐藤淳
  • 学会等名: 計測自動制御学会東北支部45周年記念学術講演会
  • 発表場所: 岩手大学工学部(岩手県)
  • 年月日: 20090907-20090908
• [学会発表] 状態フィードバック型リセット積分器を含むリセットシステムのL2ゲイン解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山崎厚武, 佐藤淳
  • 学会等名: 計測自動制御学会東 北支部45周年記念学術講演会
  • 発表場所: 岩手大学工学部(岩手県)
  • 年月日: 20090907-20090908
• [学会発表] Time-domain Response Shaping in Constrained RHC with Response Model: Direct Response Design via ILQ Approach (2009)
  • 著者名/発表者名: A. Satoh
  • 学会等名: ICROS-SICE International Joint Conference
  • 発表場所: Fukuoka International Congress Center, Japan
  • 年月日: 2009-08-20
• [学会発表] 拘束付きReceding Horizon制御における応答整形-LQ最適ゲインのパラメトリゼーションに基づくアプローチ- (2008)
  • 著者名/発表者名: 佐藤淳, 杉本謙二
  • 学会等名: 計測自動制御学会第37回制御理論シンポジウム
  • 発表場所: 霧島いわさきホテル(鹿児島県)
  • 年月日: 20080917-20080919
• [学会発表] 速応性を考慮したSVD-RHCの重み決定について (2008)
  • 著者名/発表者名: 熊谷崇, 佐藤淳
  • 学会等名: 計測自動制御学会東北支部第242回研究集会
  • URL: http://www.topic.ad.jp/sice/papers/242/242-5.pdf
  • 発表場所: 岩手大学工学部(岩手県)
  • 年月日: 2008-05-13