地球上の重要生産者である珪藻類の動態はウイルス感染の影響をどの程度受けるか

2009 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 20780149
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 水産学一般
• 研究機関: 独立行政法人水産総合研究センター
• 研究代表者: 外丸 裕司 独立行政法人水産総合研究センター, 瀬戸内海区水産研究所赤潮環境部, 研究員 (10416042)
• 研究期間 (年度): 2008 – 2009
• キーワード: 珪藻 / ウイルス / 一本鎖DNA / 微生物生態

研究概要

広島湾において珪藻とそれに感染するウイルスの挙動を解析した結果,両者は密接な生態学的関係を持つことが明らかとなった。また,珪藻の一種であるキートセロス・テヌイシマス感染する新規環状1本鎖DNAウイルスを分離することに成功した。これまでに分離された珪藻感染性RNAウイルスの分子系統解析を行った結果,それらは新しいウイルス属に分類され,これを国際ウイルス分類委員会に提唱した。

研究成果

• [雑誌論文] Isolation an d characterization of a single-stran ded RNA virus infecting the bloom fo rming diatom Chaetoceros socialis. (2009)
  • 著者名/発表者名: Tomaru, Y., Takao, Y., Suzuki, H., N agumo, T., Nagasaki, K.
  • 雑誌名: A pplied and Environmental Microbiolog y75(8) ページ: 2375-2381
  • 査読あり
• [雑誌論文] Characterization of the Chaetoceros salsugineum nucl ear inclusion virus coat protein gen e. (2009)
  • 著者名/発表者名: Park, Y., Sang-Eun, J., Tomaru, Y., Choi, W., Kim, Y., Mizumoto H, Naga saki, K., Choi, T.
  • 雑誌名: Virus Research 142 ページ: 127-133
  • 査読あり
• [雑誌論文] Isolation and characterization of a single-stranded RNA virus infecting the marine planktonic diatom Chaetoc eros tenuissimus Meunier. (2008)
  • 著者名/発表者名: Shirai, Y., Tomaru, Y., Takao, Y., S uzuki, H., Nagumo, T., Nagasaki, K.
  • 雑誌名: Applied an d Environmental Microbiology 74(13) ページ: 4022-4027
  • 査読あり
• [学会発表] 珪藻ウイルスの生態学に関する最新知見 (2009)
  • 著者名/発表者名: 外丸裕司, 豊田健介, 長崎慶三
  • 学会等名: 日本珪藻学会第29回研究集会
  • 発表場所: タカミヤビレッジホテル樹林(山形県山形市)
  • 年月日: 2009-10-17
• [学会発表] 海産浮遊珪藻Chaetoceros tenuissimusに感染する第2のウイルスCtenDNAVの発見 (2009)
  • 著者名/発表者名: 外丸裕司, 白井葉子, 豊田健介, 長崎慶三
  • 学会等名: 平成21年度日本水産学会秋季大会
  • 発表場所: アイーナ岩手県民情報交流センター(岩手県岩手市)
  • 年月日: 2009-10-02
• [学会発表] 海産浮遊珪藻Chaetoceros lorenzianusに感染する新奇環状1本鎖DNAウイルスClorDNAVの性状 (2009)
  • 著者名/発表者名: 外丸裕司, 高尾祥丈, 鈴木秀和, 南雲保, 長崎慶三
  • 学会等名: 平成21部分的2本鎖領域(875nt)環状1本鎖DNA (5639nt)年度日本水産学会秋季大会
  • 発表場所: アイーナ岩手県民情報交流センター(岩手県岩手市)
  • 年月日: 2009-10-02
• [学会発表] 珪藻Chaetoceros tenuissimusと同種感染性ウイルスの生態学的関係 (2009)
  • 著者名/発表者名: 外丸裕司, 豊田健介, 長崎慶三
  • 学会等名: 2009年度日本海洋学会秋季大会
  • 発表場所: 京都大学理学部(京都府京都市)
  • 年月日: 2009-09-28
• [学会発表] Diatom viruses infectious to genera Rhizosolenia and Chaetoceros. (2008)
  • 著者名/発表者名: Tomaru, Y., Shirai, Y., Takao, Y., Suzuki, H., Nagumo, T., Nagasaki, K.
  • 学会等名: 20th International Diatom Symposium 2008
  • 発表場所: ドブロクニク(クロアチア)
  • 年月日: 2008-09-09
• [学会発表] 珪藻類のリアルタイムPCR法による検出・定量解析の試み (2008)
  • 著者名/発表者名: 豊田健介, 長崎慶三, 外丸裕司
  • 学会等名: 2008年日本プランクトン学会・日本ベントス学会合同大会
  • 発表場所: 熊本県立大学(熊本県)
  • 年月日: 2008-09-06
• [学会発表] Fateful encounter of virology and diatomology (2008)
  • 著者名/発表者名: Tomaru, Y., Shirai, Y., Takao, Y., Mizumoto, H., Suzuki, H., Nagumo, T., Toyoda, K., Nagasaki, K.
  • 学会等名: The 5th Aquatic Virus Workshop
  • 発表場所: バンクーバー(カナダ)
  • 年月日: 2008-07-08
• [学会発表] Identification and characterization of the putative coat protein gene in Chaetoceros salsugineum nuclear inclusion virus (2008)
  • 著者名/発表者名: Park, Y., Tomaru, Y., Lee, K., Nagasaki, K., Choi, T.
  • 学会等名: The 5th Aquatic Virus Workshop
  • 発表場所: バンクーバー(カナダ)
  • 年月日: 2008-07-08
• [備考]
  • URL: http://feis.fra.affrc.go.jp/cgi-bin/htmlgen/htmllab.cgi?seigyo
• [産業財産権] 海産藻類を形質転換するために用いられる新規プロモーター (2010)
  • 発明者名: 足立真佐雄, 長崎慶三, 外丸裕司
  • 権利者名: 高知大学, (独)水産総合研究センター
  • 産業財産権番号: 特許・PCT/JP2010/50843
  • 出願年月日: 2010-02-22
• [産業財産権] 海産藻類を高効率に形質転換可能な新規ウイルスプロモータ (2010)
  • 発明者名: 足立真佐雄, 岡見卓馬, 長崎慶三, 外丸裕司
  • 権利者名: 高知大学, (独)水産総合研究センター
  • 産業財産権番号: 特許・特願2010-32633
  • 出願年月日: 2010-02-17