• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

ブタNKT細胞の増殖・分離方法の確立およびその性状解析

研究課題

研究課題/領域番号 20780213
研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

小川 智子  独立行政法人農業生物資源研究所, 家畜ゲノム研究ユニット, 任期付研究員 (90466011)

キーワード免疫学 / 獣医学 / ブタ / NKT細胞 / CD1
研究概要

これまで免疫機能の活性化や制御には、MHC分子に提示されるタンパク抗原を用いてT細胞(獲得免疫系)に直接働きかけるという手段がとられていた。しかし近年、自然免疫系の活性化が獲得免疫の活性化と密接に関与していることや、ペプチド以外にもCD1分子による脂質抗原提示の系が存在することなどが明らかとなってきた。そこで本研究では、自然免疫と獲得免疫の両方の機能を合わせ持ち、かつCD1d分子で特異的に活性化することが報告されているNKT細胞をターゲットとして、ブタにおけるMHC以外の系を用いた新しい免疫機能活性化のシステムの確立を目指す。特に本課題では、ブタNKT細胞の分離方法ならびに機能的特徴を明らかにし、活性化の条件を決定することを目的とする。
昨年度までにブタ末梢血中のNK細胞(CD8^+CD16^+リンパ球)画分の中にもCD3発現細胞(T細胞)が存在することを確認した。またヒトの一部のNKT細胞(type I NKT細胞=iNKT細胞)において発現しているTCR配列(TCRVα24/TCRVβ11)と高い相同性を持つ配列を、ブタ末梢血よりクローニングすることが出来た。これらのブタTCR遺伝子にコードされる分子では、iNKT細胞による抗原認識において重要であることがヒトでの解析で示されているアミノ酸残基が保存されており、ブタにおいてもiNKT細胞の存在が強く示唆された。また、本TRBのクローニングはゲノム情報を元に行ったが、この過程においてブタのTRBの定常領域(TRBC領域)がヒト・マウスとは異なり、3座位に増加していることを明らかにした。本領域のゲノム構造解析および発現解析を行った結果をまとめ、本年度論文として発表した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Genomic structure of the whole D-J-C clusters and the upstream region Coding V segments of the TRB locus in pig.

    • 著者名/発表者名
      T.Eguchi-Ogawa, et al.
    • 雑誌名

      Developmental & Comparative Immunology (In press)

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi