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2009 年度 実績報告書

新規病原性因子CVFによる細菌間で共通した病原性発動システムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 20790057
研究機関東京大学

研究代表者

垣内 力  東京大学, 大学院・薬学系研究科, 講師 (60420238)

キーワード黄色プドウ球菌 / RNA結合タンパク質 / RNA分解酵素 / カイコ感染モデル
研究概要

既に我々はカイコ感染モデルを用いて、黄色ブドウ球菌の新規病原性遺伝子、cvfA、cvfB、cvfCを3つ同定している。CvfAはRNAの3'末端の環状リン酸ジエステル結合を分解する事が明らかになった。また、cvfA遺伝子欠損株の表現型がRNA分解酵素PnpAの破壊によって回復することが明らかとなった。さらに、PnpAは、CvfAの基質である2',3'-環状型RNAは分解するが、CvfAの分解産物である3'-P型のRNAは分解できないことが明らかとなった。すなわち、CvfAはRNAの3'末端の構造を変えることにより、特定のRNAの安定性を変化させ、病原性の調節に働くと考えられる。一方、cvfBの機能解析については、リコンビナントCvfBタンパク質がpoly(U)結合活性を有する事、並びにCvfBの結晶構造解析から、CvfBが新規の構造を持つRNA結合タンパク質であることが明らかとなった。また、cvfCにっいては、遺伝学的解析から、ヌクレオチド合成酵素であるthyAの発現を介して、黄色ブドウ球菌の界面活性剤耐性と溶血毒素産生に寄与することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The cvfC operon of Staphylococcus aureus contributes to virulence via expression of the thyA gene2010

    • 著者名/発表者名
      Ikuo M, Kaito C, Sekimizu K.
    • 雑誌名

      Microb Pathog. (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Structure of a virulence regulatory factor CvfB reveals a novel winged helix RNA binding module2010

    • 著者名/発表者名
      Matsumoto Y, et al.(代表者は16人中4番目の著者)
    • 雑誌名

      Structure 18

      ページ: 537-547

    • 査読あり
  • [学会発表] 黄色ブドウ球菌の病原性を変化させる遺伝子 fudoh2009

    • 著者名/発表者名
      垣内力
    • 学会等名
      ブドウ球菌研究会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2009-09-18

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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