日本産トンボ類を対象に実施された定量的な絶滅リスク評価の結果を利用し、絶滅リスクと種の生態的特性との関係を分析することで、どのような生態的特性をもつ種がより高い絶滅リスクにさらされているかを明らかした。すなわち、ため池・湖沼などの止水環境に生息する種の方が、河川などの流水環境に生息するものより絶滅リスクが高い傾向があること、また、全国的に分布する広域種の方が、島嶼や一部地域に分布が限られ種よりも絶滅リスクが高くなることを明らかにした。また、これらの生態的特性から種の絶滅リスクの予測が可能であることを示唆する結果を得た。
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