腎機能障害と交感神経系の亢進が相関すること、腎機能障害患者の生存率と血中ノルアドレナリン濃度とは逆相関すること、抹消循環におけるカテコールアミンの代謝は特に腎機能障害患者ではカテコールアミンO-メチル転移酵素(COMT)が司ること、そして、腎機能障害時にはCOMT活性が低下することなどから、COMT活性を向上させることは腎保護作用に結びつくと考えられた。そこで活性化物質の探索を企画し、そのための物質探索系(アッセイ系)の構築と少数の化合物のスクリーニングを実施したところ、化合物濃度10μMにおいて、酵素反応生成物の量を10%程度向上させる化合物を複数みいだした。
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