研究課題
基盤研究(A)
本研究課題は、言語を巡る身体性か恣意性かという二元論的な捉え方を見直して、音象徴の進化の過程に焦点を当てつつ、生物学的要因を基盤とする類像性が文化的、言語学的な要因とどのように相互作用するのかを、言語学、認知心理学、数理心理学、神経心理学、フィールド言語学の学際的な共同研究によって、多角的、多層的に明らかにするものである。言語の本質に迫る問題を、関連分野の専門家がそれぞれに課題を持って糾合することで、これまでの研究のパラダイムを乗り越える「音象徴進化仮説」の検証を目指すもので、学術的意義は大きく、周辺分野への波及効果も期待できる。聴覚障がい者と失語症患者も視野に入れてのデータ収集・分析の試みは新しく、この点からも成果が期待される。