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2020 年度 実績報告書

20世紀中期以降における焼畑と熱帯林の変容メカニズムの地域間比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 20H00046
研究機関大阪大学

研究代表者

佐藤 廉也  大阪大学, 大学院人文学研究科(人文学専攻、芸術学専攻、日本学専攻), 教授 (20293938)

研究分担者 池谷 和信  国立民族学博物館, 人類文明誌研究部, 教授 (10211723)
祖田 亮次  大阪市立大学, 大学院文学研究科, 教授 (30325138)
手代木 功基  摂南大学, 外国語学部, 講師 (10635080)
蒋 宏偉  総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 特任助教 (50436573)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
キーワード焼畑 / 熱帯林 / 土地被覆動態 / 地域間比較 / 地理学
研究実績の概要

本年度は、(1)現在までに発表された焼畑の事例研究論文の整理・検討から、地域別の焼畑の持続・変容の要因を特定するとともに、定量的なデータが得られる場所を「定点観測地域」として選定する作業、(2)研究代表者・分担者が「定点観測地域」を設定するために実施する予備調査、という3つのカテゴリーの作業工程を設定し、今後の研究の全体的見通しを得ることを中心に研究を進めた。
(1)では研究代表者が中心となって、現在までに発表された焼畑事例研究論文を、web of scienceデータベースなどから集成し、地域別・時期別に整理し、各時期・地域の焼畑の持続・変容の程度、変容の要因(近接要因・究極要因)をまとめ、変容の要因にどのような地域分布の特徴が見られるかを把握した。その上で、予備調査地域選定を進め、エチオピアおよびマレーシアに候補地域をおくことを検討した。またラテンアメリカについても、ブラジルを中心に文献調査にもとづいて候補地を検討した。
(2)では、(1)で検討した予備調査地域について、研究代表者および分担者が予備調査を実施し、熱帯林や休閑林の種構成を把握するとともに、熱帯林の増減にかかる諸要因において、どのようなアクターが関わっているのかを予備的に調査した。
以上の作業工程を進めることによって、次年度以降、アジア、アフリカ、ラテンアメリカにおける焼畑と熱帯林の長期的な動態を具体的に明らかにしていくための準備を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

文献の収集・整理・検討、および調査地域の検討、予備調査の実施と、本研究における最も重要な作業工程は順調に進んでいる。ただし現在までにNARAにおける空中写真アーカイブ調査が、コロナ禍のために実施が遅れており、その点のみ課題となっている。

今後の研究の推進方策

今後は、NARAの外部調査者の受入状況を確認しつつ、アーカイブ調査の可能性を検討していく。なおNARAの調査が困難になった場合にも、国内にある資料で過去の環境復原調査を進めることは可能である。さらに、英国におけるアーカイブ調査の可能性も検討する。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 2件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 四国山地西部におけるトチノミ食の変遷:高知県いの町本川地域の事例2021

    • 著者名/発表者名
      手代木功基
    • 雑誌名

      摂大人文科学

      巻: 28 ページ: 29-38

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 森の知識は生涯を通じていかに獲得されるのか─エチオピア南西部の焼畑民における植物知識の性・年齢差─2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤廉也
    • 雑誌名

      地理学評論

      巻: 93 ページ: 351-371

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評 熊谷圭知著(2019)『パプアニューギニアの「場所」の物語 動態地誌とフィールドワーク』2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤廉也
    • 雑誌名

      地理

      巻: 65 ページ: 121

  • [学会発表] 文化地理学は学問の総合性を取り戻せるか?2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤廉也
    • 学会等名
      日本地理学会秋季学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] ラオス南部における焼畑民の食料獲得戦略─食事日誌の副食材料データ分析から─2020

    • 著者名/発表者名
      佐藤廉也・蒋宏偉・西本太・横山智
    • 学会等名
      人文地理学会大会
  • [学会発表] ポリティカル・エコロジー論の新たな展開―環境ガバナンスのリスケーリングに関する予備的考察2020

    • 著者名/発表者名
      小泉佑介・祖田亮次
    • 学会等名
      人文地理学会大会
  • [学会発表] トチノキ巨木林の成立にみる環境―人間関係: 滋賀県 朽木地域を事例に2020

    • 著者名/発表者名
      手代木功基
    • 学会等名
      日本地理学会秋季学術大会
    • 招待講演
  • [学会発表] ナミビア北中部におけるウシ放牧/土地利用/植生動態の関係2020

    • 著者名/発表者名
      手代木功基
    • 学会等名
      南部アフリカ地域研究会
  • [図書] 持続する志 : 岩永省三先生退職記念論文集2021

    • 著者名/発表者名
      佐藤廉也ほか
    • 総ページ数
      873
    • 出版者
      中国書店
    • ISBN
      9784903316680
  • [図書] Rethinking African Agriculture: How Non-Agrarian Factors Shape Peasant Livelihoods2020

    • 著者名/発表者名
      G. Hyden, K. Sugimura and T. Tsuruta (eds.)
    • 総ページ数
      189
    • 出版者
      Routledge
    • ISBN
      9781138610606
  • [図書] ひとつの日高川流域誌――多生業に生きる寒川の150年2020

    • 著者名/発表者名
      水内俊夫・鴨河貴澄編
    • 総ページ数
      151
    • 出版者
      大阪市立大学都市研究プラザ
  • [図書] 現代地政学事典2020

    • 著者名/発表者名
      祖田亮次ほか
    • 総ページ数
      888
    • 出版者
      丸善出版

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公開日: 2023-12-25  

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