研究課題/領域番号 |
20H00063
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
小林 良彰 慶應義塾大学, 法学部(三田), 名誉教授 (40153655)
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研究分担者 |
堤 英敬 香川大学, 法学部, 教授 (20314908)
原田 勝孝 福岡大学, 経済学部, 准教授 (30738810)
谷口 尚子 慶應義塾大学, システムデザイン・マネジメント研究科(日吉), 教授 (50307203)
飯田 健 同志社大学, 法学部, 教授 (50468873)
築山 宏樹 慶應義塾大学, 法学部(三田), 准教授 (60800480)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 代議制民主主義 / 選挙公約 / データアーカイヴ |
研究実績の概要 |
令和2年度は、次の事業を実施した。①議事録収集システム:衆参両院議事録データを補充・拡充した。②選挙公約データの収集と分析:第25回参院選選挙区に立候補した候補者と第48回衆院選小選挙区に立候補した候補者の選挙公報データを収集・補充した。③国勢調査データ(平成27年)の補充・拡充:当初計画を超えて、令和3年度に予定していた計画を前倒しして国勢調査(平成27年)の市区町村別・全メッシュ別データ(1/1、1/2、1/4、1/8メッシュ)を収集しデータ・アーカイヴ化して補充した。④知的資産の国際的発信:国外の諸研究機関に所属する研究者に対し、より利便性の高い知的資産を提供するため、JESⅥ第1波調査(第48回衆院選事前調査)、同第2波調査(第25回参院選事前調査)及び同第3波調査(第25回参院選事後調査)の調査票を英文化し、それら調査のコードブック及び調査概要とともに公開し、国際的にも学術的価値の高いオープン・データ化を推進した。⑤政治意識パネル調査の実施準備:令和2年度中に次回衆議院議員選挙が実施される可能性が出てきたために、令和3年度に予定していた計画を前倒しして、地域別・性別・年代別の三重クォータにより調査を行なうためのサンプリング抽出作業を行なった。また令和3年度に予定していた次回衆院選事前および事後のパネル調査実施経費を前倒し申請して認められたが、令和2年12月から令和3年1月にかけてコロナ感染拡大のために、次回衆院選が令和3年度に行なわれることになったため、同予算を繰越申請し、申請時の当初計画通りに令和3年10月に実施した。JESⅦ第1波調査(第49回衆院選事前調査)は全国有権者を対象に実施して有効回答4577を得た。JESⅦ第2波調査(第49回衆院選事後調査)は、第1波調査回答者を対象にパネル調査を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
計画通りに①議事録収集システム、②選挙公約データの収集と分析、③知的資産の国際的発信を実施した上に、次の点で当初計画を超えて事業を実施した。 ④国勢調査データ(平成27年)の補充・拡充:当初計画を超えて、令和3年度に予定していた計画を前倒しして国勢調査(平成27年)の市区町村別・全メッシュ別データ(1/1、1/2、1/4、1/8メッシュ)を収集しデータ・アーカイヴ化して補充した。⑤政治意識パネル調査の実施準備:令和2年度中に次回衆議院議員選挙が実施される可能性が出てきたために、令和3年度に予定していた当初計画を前倒しして、地域別・性別・年代別の三重クォータにより調査を行なうためのサンプリング抽出作業を行なった。また令和3年度に予定していた次回衆院選事前および事後のパネル調査実施経費を前倒し申請して認められた。しかし、その後、令和2年12月から令和3年1月にかけてコロナ感染拡大のために、次回衆院選は令和3年度に行なわれることになったため、同予算を繰越申請して、申請時の当初計画通りに実施することになった。同調査は地域別・性別・年代別の多重クォータにより実施した結果、実際の選挙結果と高い相関をもつデータを取得した。これにより、従来の事前サンプリングから多重クォータによる事後サンプリングへという新しい意識調査方法の開発と成果を得ることができた点で一定の波及効果をもつことになる。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度は、次の研究を実施する。①政治意識パネル調査の分析:令和2年度繰越分として令和3年10月の第49回衆議院議員総選挙に際して実施したJESⅦ第1波調査(衆院選事前調査)ならびにJESⅦ第2波調査(衆院選事後調査)のパネル調査を分析し、特に若年層の政治意識の特徴を解明する。②選挙結果データの補充・拡充:令和3年に実施された第49回衆院選の市区町村別・候補者別及び政党別データを補充する。③選挙公約データの収集と分析:現行システムに第49回衆院選小選挙区の全候補者の選挙公報データを収集・補充する。④国際シンポジウムの開催:令和3年度は次回衆院選の分析を踏まえて令和3年10月23日に日本でAES(Asian Electoral Studies)シンポジウムを韓国選挙学会及び台湾国立政治大学選挙研究センターと共に開催する。また令和4年3月18日に韓国ソウル大学行政学大学院との合同シンポジウムを開催する。
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