研究課題/領域番号 |
20H00067
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
久保 慶一 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30366976)
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研究分担者 |
東島 雅昌 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (10756349)
田中 有佳子 (坂部有佳子) 青山学院大学, 国際政治経済学部, 助教 (50732715)
山尾 大 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (80598706)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 比較政治学 / 選挙 / 政治暴力 / 民族主義 / 宗派主義 |
研究実績の概要 |
2020年度は、当初の研究計画に従い、全体的な調査デザインについて研究代表者・分担者のチームで研究会を重ねて検討するとともに、最先端の方法論に関する研究チームの理解を深めるため、サーベイ実験と計量テキスト分析についてhands-on workshopを実施した。計量テキスト分析については、オーストリア・インスブルック大学の渡辺耕平助教授を講師にお迎えし、早稲田大学にて、2020年11月12-13日にweb-scraping(データ収集のための手法)とLSS(Latent Semantic Scaling, データ分析のための手法)に関するワークショップを実施した。また、サーベイ実験については、米国ダートマス・カレッジのCharles Crabtree助教授を講師にお迎えし、早稲田大学にて、2020年12月3日にLucidとQualtricsの統合・サーベイ実験の方法論に関するワークショップを実施した。また、2020年度中に計量テキスト分析を進めることのできた一部のチームメンバーの分析内容の共有と精緻化のため、2020年11月14日に東北大学にて研究会を行い、代表者の久保慶一、分担者の山尾大が研究報告を行い、インスブルック大学の渡辺耕平助教授、ダートマス・カレッジのCharles Crabtree助教授、東北大学の瀧川裕貴准教授らから有益なコメントを得ることができた。その後はチームのメンバーが各自で計量テキスト分析のデータ収集と分析の精緻化を進めた。これらの研究会とその後の分析作業により、計量テキスト分析について2021年中に国際学会等で分析結果を発表するための土台を築くことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症の拡大に伴う研究活動の規制、渡航規制等により、海外の大学・共同研究者と共同で実験デザインを検討し調査対象国での実験を準備するための作業を行うことができず、この点についての研究遂行には大幅な遅れが生じた。他方で、計量テキスト分析については、hands-on-workshopの実施、データの収集と分析などの点で、当初の予定よりも作業を進めることができ、チームのメンバーの一部は翌年度に研究成果を国際学会等で発表するための準備がほぼ完了している。そのため、全体としては「(3)やや遅れている」と「(2)おおむね順調に進展している」の中間程度の進捗状況と評価しているが、実験に関する遅れの方が計量テキスト分析に関する当初の予定以上の進展度合いを若干上回ると自己評価し、総合では「(3)やや遅れている」とした。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルス感染症の拡大が2021年度以降も継続することが見込まれ、それが研究計画の遂行に与える影響が依然として大きなものになると予測される。そのため、2021年度以降も、国内外の新型コロナウィルス感染症の被害状況を注視し、研究計画を変更することも含めた柔軟な対応を行い、チーム全体での研究計画の一貫性・適切性を確保しながらも、実行可能性を考慮しながら研究を進め、研究期間内に十分な研究成果を挙げることを目指したい。
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