研究課題/領域番号 |
20H00107
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分10:心理学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
齋木 潤 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (60283470)
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研究分担者 |
ディブレクト マシュー 京都大学, 人間・環境学研究科, 准教授 (20623599)
羽倉 信宏 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター, 主任研究員 (80505983)
上田 祥行 京都大学, 人と社会の未来研究院, 特定講師 (80582494)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 探索行動 / 文脈手がかり効果 / 目と手の協調 / 知覚学習 / 計算論的認知モデル |
研究成果の概要 |
探索行動における認知システムの変容と環境の改変による適応のバランスを評価するために文脈手がかり効果に焦点を当てた一連の研究を行い、以下の成果を得た。(1)文脈手がかり効果におけるproactiveな文脈の予測現象を発見した。(2)課題難易度を文脈とする予測効果と文脈手がかり効果に関連性があることを見出した。(3)能動探索と受動探索における文脈手がかり効果間の非対称的な転移を発見した。(4)確信度を文脈として運動をタグ付けすることによる複雑な運動学習機構を発見した。(5)共同探索における文脈手がかり効果に共同注意が必要条件であることを確認した。
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自由記述の分野 |
認知心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
探索行動を通じた環境構造の潜在学習の効果は環境の知覚によって起動されるreactiveな過程ととらえられていたが、予測的な過程の存在を発見した点、運動を通して環境に能動的に働きかける探索行動と視覚情報のみに基づく探索行動の間に非対称的な転移があることを明らかにした点に学術的意義がある。また、定常的な環境を一人で探索する研究にほぼ限定されていた探索行動研究に対して、複数人で環境を改変しながら探索を行う災害救助場面を含む重要な現実場面での探索行動を実証的に研究するための実験系構築に寄与している点で社会的な意義がある。
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