研究課題
基盤研究(A)
生態系の食物連鎖を解読する手法として研究代表者らが有機地球化学的な側面から開発を続けてきたアミノ酸の窒素同位体比測定法を更に発展させる研究である。湖で採集され各研究機関で保管されている「生物アーカイブ」を用いて、過去から現在までの人間活動が生態系へどのような影響を与えていたかを評価する手法を開発し、さらに、その初めての応用を琵琶湖の試料を用いて進めようとするものである。極微量EA-IRMSを用いた単離アミノ酸の窒素同位体比分析を炭素同位体比分析と組み合わせる研究は、国内では研究代表者らのみが遂行可能な独自性の高い内容である。随所に独創的なアイデアが盛り込まれており、高く評価できる。研究が計画通りに達成されれば、世界各地で生態系に及ぼす人間活動の評価が、本研究をパイロットとして進められていくと期待される。