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2022 年度 研究成果報告書

生物アーカイブ試料を用いた人新世の解析:琵琶湖におけるケーススタディ

研究課題

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研究課題/領域番号 20H00208
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分17:地球惑星科学およびその関連分野
研究機関国立研究開発法人海洋研究開発機構

研究代表者

大河内 直彦  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門, 部門長 (00281832)

研究分担者 高津 文人  国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境保全領域, 室長 (30514327)
小川 奈々子  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生物地球化学センター), グループリーダー (80359174)
石川 尚人  国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生物地球化学センター), 副主任研究員 (80609389)
木庭 啓介  京都大学, 生態学研究センター, 教授 (90311745)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード富栄養化 / 琵琶湖 / アミノ酸 / 窒素同位体比
研究成果の概要

本研究では,生物中に含まれるアミノ酸の窒素同位体比の分析法について,2つの新しい方法論を確立し,琵琶湖でかつて採取されホルマリン固定により長期保存されている各種魚類に適用した。フェニルアラニンとメチオニンの窒素同位体比の差は,過去の研究によって水界資源100%と考えられた値(~-5‰)よりも明らかに大きな値を示し,各アミノ酸への15Nの分配が生物種によって異なることが原因と考えられた。また本研究では,アミノ酸の窒素同位体比を用いて琵琶湖の各種魚類の栄養段階を推定し,これまでの生態学的観察を裏付ける結果を得た。タンパク質を構成する16種類のアミノ酸の炭素同位体比の測定法についても確立した。

自由記述の分野

生物地球化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は,20世紀半ば以降の琵琶湖を例に,複雑な食物連鎖とその人類活動による影響の解明を目的としている。人類活動を重要なgeological forceとみなす人新世の理解に,特にホルマリン固定された生物アーカイブ試料というこれまでほとんど利用されてこなかった材料に着目する点に学術的意義がある。世界中に存在する生物アーカイブがもし利用可能であることが明らかになれば,巨大なアーカイブの潜在的可能性を大きく広げることになり,富栄養化がローカルな生態系に及ぼす影響という人類が直面する社会問題の原因解明に大きなインパクトを与えるだろう。

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公開日: 2024-01-30  

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