アミロイドの脱凝集は凝集体を失わせるため、本研究の成果はアミロイドが関わる多くの神経変性疾患の治療に結びつく知見を与える。一方で、全ての凝集体を完全にモノマーにまで脱凝集できればよいのだが、もしそうでなければ、中途半端なアミロイドの脱凝集は細胞内にシードを多く産み出すため、それは細胞にとっては逆効果になることも考えられる。したがって今後は、本研究の成果をもとに、アミロイドの脱凝集をより深く理解するこに加え、アミロイドの選択的な分解をも指向した研究を進めることで、神経変性疾患の予防や治療に役立つと考えられる。
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