研究課題/領域番号 |
20H00528
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
滝田 順子 京都大学, 医学研究科, 教授 (00359621)
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研究分担者 |
真田 昌 独立行政法人国立病院機構(名古屋医療センター臨床研究センター), その他部局等, 高度診断研究部長 (20529044)
瀧本 哲也 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 研究所小児がん疫学臨床研究センター, 室長 (40393178)
樋渡 光輝 帝京大学, 医学部, 講師 (40597126)
大喜多 肇 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (50317260)
才田 聡 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (70638254)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 小児がん / 神経芽腫 / 肝芽腫 / 乳児急性リンパ性白血病 / 多層的オミクス解析 / 治療標的 |
研究成果の概要 |
難治性小児がんを対象に多層的オミクス解析を展開し、以下の成果をあげた。DNAメチル化プロファイルの特性により肝芽腫は病理像と臨床情報と関連する3群に分類されることを見出し、このうち予後不良群においてNQO1とODC1が治療標的となりうることを示した。また神経芽腫のDNAメチル化情報と遺伝子発現情報をもとに、新規に11q欠失群に極めて予後不良な超高リスク群を同定した。この群において、セリンの代謝を促進するPHGDHが治療標的となりうることを示した。さらにKMT2A再構成陽性乳児急性リンパ性白血病において、ゲノム・エピゲノム統合クラスタリングにより、予後不良なサブタイプを同定した。
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自由記述の分野 |
小児医学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児がんは一般的に遺伝子変異が少ないことから、臨床的多様性を規定する分子病態が十分に解明されていなかった。本研究によって、肝芽腫、神経芽腫および乳児白血病の臨床的多様性にDNAメチル化プロファイルが関与していることが明らかとなったことで、小児がんの臨床的多様性の分子病態の理解が一段と深まった。また本成果は、DNAメチル化プロファイルを基盤としたより精度の高いリスク分類の提案に寄与し、さらに各々の予後不良群において治療標的を同定したことから、肝芽腫、神経芽腫および乳児白血病の治療成績の向上にも貢献するものと期待される。
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