従来の量子化学の欠点を克服する画期的な独自手法として、超効率的かつ超高精度Elongation(ELG)法が開発されている。その理論や技術を高度化し、励起状態や反応解析に展開し、粗視化モデルと連成することによりシミュレーションをメソスケールに拡張する。さらに、ELG法の利点を活用した機械学習と組み合わせることにより、マルチスケール量子シミュレータを構築し、その検証のために、絡合高分子機能発現機構等の解明と設計を行う。 我が国のスパコンハードウェア上で実行されているソフトウェアには、国産のものが少ない。その中で、研究代表者等が開発するELG法は、純国産として開発され、長期にわたり利用され評価され続けている。これをさらに拡張し、機械学習を取り入れることで、ミクロとマクロ領域をカバーするマルチスケール量子シミュレータの構築が期待される。
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