研究課題/領域番号 |
20H01105
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3210:内科学一般、器官システム内科学、生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 愛知県がんセンター(病院) |
研究代表者 |
青山 貴洋 愛知県がんセンター(病院), 診療放射線技師
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 –
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キーワード | 放射線治療 / 固定具 / 熱可塑性樹脂 / 融点 |
研究成果の概要 |
本研究では、放射線治療患者の負担を軽減するために低融点の熱可塑性樹脂を開発した。開発した樹脂は、特性の異なる2種類の熱可塑性樹脂を混合することで作成した。樹脂の性能を評価するために、示差走査熱量測定による融点の測定と融点以上に加温したときの引張試験(伸び性能試験)、常温での引張試験(強度試験)を実施した。開発した樹脂と市販の樹脂の性能を比較したところ、開発した樹脂は融点が10℃以上低かったにも関わらず、伸び性能と強度は同等であった。
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自由記述の分野 |
医学物理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
市販の樹脂の融点は55℃以上であり、高温の樹脂を顔や体に押し当てられる恐怖から鎮静剤の投与が必要になる場合がある。さらに、皮膚の表面温度が50℃以上に達するとやけどが生じる可能性があるため、樹脂の融点は低い方が望ましい。開発した樹脂の融点は46℃と従来よりも10℃以上低く、さらに、伸び性能試験と強度試験においても同等の性能を有していた。以上より、開発した樹脂を放射線治療用の固定具として使用することで、熱による患者の負担を軽減することが可能となり、従来よりも安全な放射線治療を提供することが期待される。
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