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2023 年度 実績報告書

彫刻と色彩――彫刻概念の歴史的検証

研究課題

研究課題/領域番号 20H01210
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

遠山 公一  慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (90227562)

研究分担者 渡部 葉子  慶應義塾大学, アート・センター(三田), 教授 (00439225)
金井 直  信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (10456494)
望月 典子  慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (40449020)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2024-03-31
キーワード彫刻 / 彩色 / ポリクロミー / モノクローム / 古典主義 / パラゴーネ / 多彩色 / 型取り
研究実績の概要

研究最終年度にあたる2023年度は、これまで新型コロナ感染症蔓延のために困難であった海外との往復をなるべく実現することを心掛けた。その結果、研究申請者のみならず複数の研究者が渡欧し、かつペルージア大学のジェンティリーニ教授を、シンポジウムを開催するために招聘し、研究者間の人的交流が行われた。ジェンティリーニ教授は2023年11月17-27日の間、11日間滞在し、慶應義塾三田キャンパス東館G-sec ラボにおいてイタリア語による講演(研究代表者による司会・研究協力者の藤崎悠子による翻訳)に引き続き、東京や埼玉の美術館訪問、および関西各地の寺社観覧によって、日本の彩色彫刻を案内し、各地で日本人研究者との意見交換が行われた。その時の講演原稿の和訳は、研究成果報告書に掲載した。
研究成果報告書には、当科研研究に参加している研究者から9本の充実した論文及び載せた。その構成は、もともと想定していた彫刻概念をめぐる古典主義以前(4本)、古典主義(2本)、古典主義以後(3本)の枠組みによるもので、計9本の論文が集められた。彩色彫刻における古代の意味、15世紀彫刻における積極的な多彩色、15-6世紀や古典期のパラゴーネ(諸芸術比較論)およびアカデミズムにおける彫刻概念の見直し、18-19世紀における古代の再考と彩色/無彩色の両極間のイデオロギー化、19-20世紀における反アカデミズムと型取りの手法、さらに20-21世紀のハイパーリアリズムに到るまでの歴史的な推移を検討した論文を編纂した。その際に、巻末にジェンティリーニ教授の講演テクストを掲載すると同時に、「彫刻と色彩」という命題に相応しいものとなるように、挿図はすべてカラー図版となるように心掛けた。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

備考

遠山公一監修 成果報告書発行 報告書タイトル:『文部科学省科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書』発行年: : 2024 総ページ数: 89

  • 研究成果

    (19件)

すべて 2024 2023 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (13件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (4件) 学会・シンポジウム開催 (1件)

  • [国際共同研究] ペルージア大学/グッビオ美術史文化財専門家育成過程/近世美術史専攻(イタリア)

    • 国名
      イタリア
    • 外国機関名
      ペルージア大学/グッビオ美術史文化財専門家育成過程/近世美術史専攻
  • [雑誌論文] 19 世紀後半におけるタナグラ人形の再発見と古代彫刻観の刷新2024

    • 著者名/発表者名
      小泉 篤士
    • 雑誌名

      JSPS科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書

      巻: なし ページ: 6-11

  • [雑誌論文] ベアトゥス写本における色彩2024

    • 著者名/発表者名
      德永 祐樹
    • 雑誌名

      JSPS科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書

      巻: なし ページ: 12-15

  • [雑誌論文] ルカ・デッラ・ロッビアとロレンツォ・ギベルティ--彫刻の表面への関心:色彩・光沢--2024

    • 著者名/発表者名
      遠山 公一
    • 雑誌名

      JSPS科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書

      巻: なし ページ: 16-23

  • [雑誌論文] グイド・マッツォーニとアントニオ・ベガレッリ :ルネサンス期エミリア地方の「キリスト哀悼」群像表現における彩色の問題2024

    • 著者名/発表者名
      藤崎 悠子
    • 雑誌名

      JSPS科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書

      巻: なし ページ: 24-35

  • [雑誌論文] ルネサンスにおける彫刻の色彩の喪失 :古典主義彫刻成立期のパラゴーネの影響及びミケランジェロとの関係2024

    • 著者名/発表者名
      新倉 慎右
    • 雑誌名

      JSPS科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書

      巻: なし ページ: 36-43

  • [雑誌論文] 17 世紀フランスにおける彫刻と色彩についての試論 :ロジェ・ド・ピールによるズンボの着色蝋彫刻の評価を中心に2024

    • 著者名/発表者名
      望月 典子
    • 雑誌名

      JSPS科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書

      巻: なし ページ: 44-51

  • [雑誌論文] 色のディコトミー :カノーヴァとギブソンの彫刻をめぐって2024

    • 著者名/発表者名
      金井 直
    • 雑誌名

      JSPS科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書

      巻: なし ページ: 52-58

  • [雑誌論文] 19 世紀後半におけるポリクロミー再評価 :ルイ・クラジョの言説を中心に2024

    • 著者名/発表者名
      請田義人
    • 雑誌名

      JSPS科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書

      巻: なし ページ: 60-66

  • [雑誌論文] リアリズムと色彩 :ドゥエイン・ハンソンにおける彩色の意義2024

    • 著者名/発表者名
      大前 美由希
    • 雑誌名

      JSPS科学研究費助成事業基盤(B)「彫刻と色彩:彫刻概念の歴史的検証」成果報告書

      巻: なし ページ: 68-73

  • [雑誌論文] セバスティアン・ブルドン〈慈悲の七つの行い〉連作:プロテスタンティズムと一七世紀フランス宗教画2024

    • 著者名/発表者名
      望月典子
    • 雑誌名

      美術史

      巻: 196 ページ: 210-226

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 一七世紀フランス宗教画とgrace の概念 アンドレ・フェリビアンの美術批評をめぐって2024

    • 著者名/発表者名
      望月典子
    • 雑誌名

      美学

      巻: 264 ページ: 未定

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大熊氏廣とジュリオ・モンテヴェルデ2024

    • 著者名/発表者名
      金井直
    • 雑誌名

      信州大学人文科学論集

      巻: 11(2) ページ: 1-12

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ジルベルト・ゾリオ:言葉の開くこと、言葉を開くこと2024

    • 著者名/発表者名
      金井直
    • 雑誌名

      コレクション企画 枠と波(展覧会図録)

      巻: なし ページ: 21-25

  • [学会発表] アレクサンドル・ファルギエール (1831-1900) の造形観2024

    • 著者名/発表者名
      請田義人
    • 学会等名
      第30、31回鹿島美術財団 財団賞・優秀賞授賞式研究発表会
  • [学会発表] 16世紀フィレンツェにおける彫像の社会的機能による視点の設定:ミケランジェロの《ダヴィデ》とその対作品案をめぐる一考察2024

    • 著者名/発表者名
      新倉慎右
    • 学会等名
      美術史学会全国大会
  • [学会発表] 17世紀フランス宗教画とgraceの概念:アンドレ・フェリビアンの美術批評をめぐって2023

    • 著者名/発表者名
      望月典子
    • 学会等名
      美学会全国大会
  • [学会発表] ミケランジェロの初期作品における「多視点性」:ルネサンス期彫刻の視点の捉え方との関わりから2023

    • 著者名/発表者名
      新倉慎右
    • 学会等名
      美術史学会例会
  • [学会・シンポジウム開催] 初期ルネサンスのフィレンツェ彫刻における素材・色彩・光2023

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公開日: 2024-12-25  

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