研究課題/領域番号 |
20H01244
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田尻 芳樹 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20251746)
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研究分担者 |
秦 邦生 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00459306)
佐藤 元状 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 教授 (50433735)
吉田 恭子 立命館大学, 文学部, 教授 (90338244)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 英語圏文学 / 時間性 / モダニズム |
研究実績の概要 |
2020年度は当初からコロナ禍に直撃され、研究計画の実施が著しく困難になった。そんな状況の中、オンラインを利用して様々な代替手段で研究を遂行した。秦と田尻は「カズオ・イシグロと日本」というテーマに関する論文集を共同編集し、イシグロ作品における日本の戦争表象や歴史叙述の利用について考察した(2020年10月に水声社から出版)。2021年3月にはこの論集の寄稿者の一人であるシドニー大学准教授でTwo-world Literature: Kazuo Ishiguro’s Early Novels (2020)の著者であるレベッカ・スーター氏を招いてオンライン講演会も実施した。吉田は2020年9月までオックスフォード大学およびイーストアングリア大学での研究調査を行い、イーストアングリア大学英国文芸翻訳センターの作者パネルとワークショップにオンライン参加した。佐藤は、メンバー全員で取り組んだレベッカ・L・ウォルコウィッツ『生まれつき翻訳――世界文学時代の現代小説』の翻訳の仕事を先導し、また11月には「プルーストと世界文学」というオンライン・シンポジウムを企画し、プルーストの英訳者C. K. スコット・モンクリフの翻訳のエクリチュールについて研究発表を行った。(このシンポジウムには田尻も参加し、ベケットとプルーストの関係について発表した。)その他、オンライン会議を利用して四人で読書会や打ち合わせの会議を折に触れ行った。なお2020年度分予算の再繰越分を利用して2022年10月に田尻は、東京で行われたカズオ・イシグロ関係のイヴェントに香港城市大学のJerrine Tan氏を招聘した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍で2020年度は計画が大幅に遅れたが、その後、遅れを取り戻す努力を続けた結果、現在ではおおむね計画通り進展していると評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
特に変更点はなく、このまま残りの予算を利用してできる限りの研究成果を出すべく努力する。
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