研究課題/領域番号 |
20H01244
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田尻 芳樹 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20251746)
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研究分担者 |
秦 邦生 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00459306)
佐藤 元状 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 教授 (50433735)
吉田 恭子 立命館大学, 文学部, 教授 (90338244)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 英語圏文学 / 時間性 / モダニズム |
研究実績の概要 |
コロナ禍が続く中、メンバーは独自に、また共同して以下のような研究を遂行した。 吉田は2022年8月に忘れられたモダニスト詩人左川ちかに関する国際シンポジウムを立命館大学で開催し、翻訳とグローバル・モダニズムの問題を再検討した。田尻と秦は、同年11月に英国ウォルヴァ―ハンプトン大学教授セバスティアン・グロース氏との'Artificial Friend'をめぐる共同研究の一環として、カズオ・イシグロの最新作『クララとおひさま』に関するシンポジウム(東京大学駒場キャンパス)で研究発表を行った。田尻はこの共同研究のため、米国から日本思想史研究のトマス・カスリス教授(オハイオ州立大学)を招へいした。田尻はまた、年度末の23年3月にこれまでのJ・M・クッツェー研究を集大成する著書を公刊した。佐藤は同年12月にAustralasian Modernist Studies Network 5: Cultures of Modernity, 2022 でウルフとマンスフィールドについての研究発表を行い、北半球と南半球のモダニズムを翻訳の観点から接合することを試みた。秦は、香港大学准教授のNan Zhangとの協力によってオンライン学術誌Literature Compassで“The Histories and Practices of Modernist Studies in Asia”と題する特集号を編集し、みずからも伊藤整や左川ちかの英語モダニズムからの翻訳と創作に関する英語の論文を執筆した。この他、2022年度から23年度へ繰り越した分により、秦はペンシルヴァニア大学教授ポール・K・センタムール氏を招へいし、23年6月にジョイスとヴァージニア・ウルフに関するシンポジウムを開催した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍にもかかわらず、オンラインなどを利用した会議、打ち合わせを何度かすることができ、さらに海外からの研究者の招へいなど国際的交流を含めた活発な研究活動を実現することができた。
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今後の研究の推進方策 |
特に大きな問題はないので、このまま研究活動を推進する。とりわけ、コロナ禍で制限されていた国際的交流(海外からの研究者の招へい、国際学会への参加など)に注力する。
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