研究課題/領域番号 |
20H01245
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
松永 京子 広島大学, 人間社会科学研究科(文), 准教授 (50612529)
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研究分担者 |
ゴーマン マイケル 広島市立大学, 国際学部, 教授 (20625892)
川口 隆行 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (30512579)
小杉 世 大阪大学, 大学院人文学研究科(言語文化学専攻), 教授 (40324834)
伊波 陽子 (村上陽子) 沖縄国際大学, 総合文化学部, 教授 (40780581)
ジェイコブズ ロバート 広島市立大学, 平和研究所, 教授 (60423969)
一谷 智子 西南学院大学, 外国語学部, 教授 (70466647)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 核文学 / 原爆文学 / 植民地主義 / 先住民文学 / 環太平洋 / (ポスト)コロニアリズム / エコクリティシズム |
研究成果の概要 |
本研究は、環太平洋圏の核・原爆をめぐる文学作品や文化的表象を対象とし、これらの言説や表象の相互的関わり合いやせめぎ合い、連携や差異のあり方を(ポスト)コロニアリズム的視座から多角的に解明することを試みた。具体的におこなったのは以下の3点である。(1)アメリカ、カナダ、オセアニア、東アジアにおける核・原爆の言説や表象を(脱)植民地主義との関係から再検証した。(2)先住民権利運動など社会運動との関連性から、これらの特性や現代的意義を解明した。(3)既存の〈原爆文学〉や〈核文学〉を国際的文脈から捉え直し、地球規模の文化・文学体系へと発展させるための足がかりを築いた。
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自由記述の分野 |
核文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、アメリカ大陸、オセアニア、東アジアなどの地域を中心に個別に発展してきた核・原爆をめぐる表象を、(脱)植民地主義の視座から総合的に検証した。〈核文学〉研究、先住民研究、地域研究など複数の領域にわたる先行研究を土台とし、各分野・地域の専門家らが連帯する学際的な協働研究の体制をとることで、環境汚染、人種、ジェンダー、ナショナリティの問題など、ローカルかつ地球規模の課題に対応するための新たな議論の場を提供した。さらに、これまで〈原爆文学〉から切り離されてきた社会運動や言説・表象形態を取り入れることで、トランスパシフィックな核・原爆のナラティヴをより豊かな知の体系として再編成することを試みた。
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