研究課題/領域番号 |
20H01287
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研究機関 | 明海大学 |
研究代表者 |
濱田 彰 明海大学, 外国語学部, 講師 (50779626)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 第二言語習得 / 語彙 / 適性処遇交互作用 / 自然言語処理 / 心理尺度 / メタ分析 |
研究実績の概要 |
本研究は若手研究B「言語統計解析モデルに基づく英語語彙指導の最適化」(17K13512) の発展課題である。研究の目的は,様々な英語語彙指導法をデータベース化し,学習者の適性に応じて学習成果を最大化する支援システムを構築することであった。具体的には,どのような学習者がどのような英語語彙指導法に対して最も高い学習効率を示すのか (適性処遇交互作用) をメタ分析により明らかにしようとした。さらに,最適な指導法に学習者を割り当てるための心理尺度による診断システムをデータベースに統合する予定である。
2020年度は,英語語彙指導にかかわる国内外の実証・実践研究論文を包括的に収集し,メタ分析のためのコーディングと文献の質評価を行った。メタ分析は(a)一次研究の大規模収集,(b)収集した文献のコーディング,(c)メタ分析に含める文献の適格性評価,(d)効果量の統計解析というステップを経る。本研究では適格性基準に沿う文献を収集し,文献のデータベース化を行った。コーディングでは,メタ分析に必要な記述統計量 (サンプルサイズ,平均値,標準偏差)や指導法の種類,個人差要因(学習方略,認知機能,動機など)をリスト化した。
本研究課題に関連する成果は国際学会American Association for Applied Linguisticsで2件口頭発表した。また,研究課題に関連した書籍チャプターを2冊,論文(Frontiers in Psychology,The Japan Association of College English Teachers Journal)を2本,雑誌記事を3本執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画1年目の目標であった,英語語彙指導にかかわる文献を収集し,メタ分析のためのコーディングを行うことができた。また,副次的に行われた研究成果については学会での口頭発表ならびに論文として内容が公開された。
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今後の研究の推進方策 |
今後は2年目の研究計画および発展的課題に着手する。具体的には,データベース化した文献が報告している指導法の効果量を解析し調整分析を行う。得られた成果については学会や論文投稿という形で発表し,外部機関による客観的な評価を確認しながら研究を進めていく。
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