研究課題
本研究はの目的は,様々な英語語彙指導法をデータベース化し,学習者の適性に応じて学習成果を最大化する支援システムを構築することである。具体的には,どのような学習者がどのような英語語彙指導法に対して最も高い学習効率を示すのか (適性処遇交互作用) をメタ分析により明らかにしようとしている。さらに,最適な指導法に学習者を割り当てるための心理尺度による診断システムをデータベースに統合し,学習支援システムの妥当性を評価することで,英語語彙指導における適性処遇交互作用を包括的に説明する理論的枠組みと,エビデンスに基づく英語語彙指導プログラムの提案を行う。最終年度となる令和5年度は,意味想起型語彙サイズの開発を行った。具体的には,意味想起と意味認識形式のテストで推定される英語語彙サイズの差を検証した。英語語彙指導における学習成果をトラッキングすることは重要であり,意味想起型語彙サイズの概要を示すことで,英語語彙指導の理論と実践の発展を試みた。さらに,項目反応理論による分析の概要を公開したことで,学習者サンプルとテストを変更することによる追試をしやすくした。さらに,本研究の知見を拡張することで,意味想起型語彙サイズと書き言葉の言語処理に関連するL2の能力との関連性を調査することにつながる。効果的な英語使用に必要な語彙サイズの閾値に関する議論は,主に意味認識語彙サイズに依存していたが,書き言葉を理解するために必要な意味想起型語彙サイズは明確になっていない。今後は,これらの問題に取り組むことで,英語語彙指導の到達目標を決定できるようになることが期待される。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Studies in Second Language Acquisition
巻: Advance online publication ページ: 1~18
10.1017/S0272263124000226
https://hamada-lab.jp/