研究課題
本研究は、古墳文化の北縁に位置しこれまでほとんど顧みられることがなかった東北地方の古墳・遺跡とその出土遺物を主な対象に、ヤマト政権と各地の政治権力との相互関係に関する従来の見解を再定義することを目的に実施する。さらに東北特有の地理的・歴史的条件を踏まえ、古墳がつくられた意味そのものや、日本列島の国家形成の特質にも迫ることを目指す。より具体的な目的は次のとおりである。①東北の古墳時代遺跡・遺物に対するフィールド調査の実施により、ヤマト政権と地域権力の相互関係を解明するための新たな材料を獲得する。②東北と近畿の古墳時代に精通する第一線の研究者を結集しつつ調査分析を進め、その成果と課題を共有議論することにより、両権力の相互関係に関する新たな理解を提示する。③上記成果を特定地域間のケーススタディにとどめることなく日本列島全域への普遍化を図り、古墳時代研究および国家形成研究の新たな展開を目指す。2022年度は、①として2022年4-5月および2023年4-5月に須賀川市大仏古墳群の測量調査、2022年8月に同前田川大塚古墳の発掘調査を行った。②として研究集会を7月に実施した。そして、③として3月に総括シンポジウムを福島県郡山市で開催し、約100名の参加者を得た。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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陸奥と渡島
巻: 無 ページ: 103-136