コロナ禍で高齢者の生活価値空間は大きく変化した.その中で本研究は,社会的接触を回避する資源保全行動が健康維持に貢献する一方,未来の暮らしの価値空間のための資源開発ができず,結果として幸福度を低下させる傾向があることを見出した.この打開策として地域ボランティア活動が有効であるが,活動内容で効果に違いがある.特に,社会的距離を縮める活動は参加意思決定の遅延を招かず,生活価値空間に良い効果があることが明らかになった.これを基にサービスデザインとの接合を検討し,高齢者の責任化のプレッシャーを可視化し,ウェルビーイングを高めるサービス構想ツールを開発した.そして社会人講義にて適用し,高い満足度を得た.
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