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2020 年度 実績報告書

離婚後の親子関係の制度構築の多角的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20H01583
研究機関武蔵大学

研究代表者

千田 有紀  武蔵大学, 社会学部, 教授 (70323730)

研究分担者 海妻 径子  岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (10422065)
小川 富之  大阪経済法科大学, 法学部, 教授 (20221848)
山田 昌弘  中央大学, 文学部, 教授 (90191337)
藤村 賢訓  大分大学, 経済学部, 准教授 (50389384)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2023-03-31
キーワード離婚 / 共同監護 / 共同親権 / 各国比較
研究実績の概要

離婚後の親子のありかたをめぐって国民的な議論が巻き起っているなか、本研究では、離婚後の子どもの養育のあり方をめぐる調査をおこなうことを目的のひとつとしている。
今年度は、「子どもへの権利(責任)」の「所有」、「ケア」や「子どもの福祉」といった概念を問い直し、「保護複合体」の形成のありかたを分析し、ポスト「近代家族」において制度構築が可能なのかを検討する予定であった。その際にこれまで外国で積み重ねられてきた共同親権や共同監護をめぐる議論や調査を参考とし、検討することにしていた。
まずこれまでの離婚後のありかたをめぐる基礎的な理論を整理し、具体的には「家族」「ケア」「責任」「権利」「子ども」「 福祉」などについての概念を問い直した。
ところが海外調査今年度は共同監護の社会的実験を行ったとされるオーストラリア、その影響で法改正が検討されたイギリスなどをはじめとして、国際的な調査を行う予定であったが、新型コロナウィルス感染症の関係で達成することができなかった。そのため、イギリスの司法省がおこなった「面会交流等離別後の子の養育に関する裁判の評価報告書」の翻訳とその分析を行った。
その結果、親との関与が無条件に推奨されるプロコンタクトカルチャーの存在や、当事者主義的構造、事実認定の手続及びリスク評価の質、裁判の継続性の欠如などのリソースの不足、各組織が連携されていないサイロワーキングなどの困難があることが判明した。これらの結果は、雑誌や書籍のかたちで公表されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2020年度から新型コロナウィルス感染症の広がりにより、当初に予定していた、海外調査が不可能となった。そのため、当初の予定からの遅れを余儀なくされた。

今後の研究の推進方策

新型コロナウィルスの状況が改善されることを前提に、海外調査を進めていく。また調査の代わりに、外国の文献の翻訳等に務める。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (6件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] 先進諸国は子どもと家族への安全危害から「離婚後共同」を見直し始めている2021

    • 著者名/発表者名
      長谷川京子
    • 雑誌名

      戸籍

      巻: 995 ページ: 11-29

  • [雑誌論文] プロコンタクトと面会交流原則実施論2021

    • 著者名/発表者名
      長谷川京子
    • 雑誌名

      戸籍

      巻: 1001 ページ: 1-21

  • [雑誌論文] 共同親権制の議論について ①欧米諸国の多くでは共同親権制が採用されているか?2020

    • 著者名/発表者名
      小川冨之
    • 雑誌名

      戸籍

      巻: 983 ページ: 13-31

  • [雑誌論文] 共同親権制の議論について ②日本における離婚後の子の養育法制について-現行法を基にした共同養育の可能性2020

    • 著者名/発表者名
      小川冨之
    • 雑誌名

      戸籍

      巻: 985 ページ: 20-32

  • [雑誌論文] 共同親権制の議論について ③国連「児童の権利委員会」の勧告と日本の離婚後の子の養育法制の課題2020

    • 著者名/発表者名
      小川冨之
    • 雑誌名

      戸籍

      巻: 987 ページ: 22-50

  • [雑誌論文] エビデンスは「共同」から安全へ、養育法制の目標の転換を支持している~英国司法省報告に関する文献レビューから~2020

    • 著者名/発表者名
      長谷川京子
    • 雑誌名

      戸籍

      巻: 999 ページ: 15-35

  • [学会発表] 離別後の親権・監護法制の現状と実務2021

    • 著者名/発表者名
      小川冨之
    • 学会等名
      新・アジア家族法3国(日本・韓国・台湾)会議
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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