研究課題/領域番号 |
20H01607
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
佐野 光彦 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (30446033)
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研究分担者 |
大庭 潤平 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 教授 (10406259)
九十九 綾子 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 准教授 (10454654)
坂本 真司 大手前大学, 現代社会学部, 准教授 (20425094)
渡辺 崇史 日本福祉大学, 健康科学部, 教授 (30410765)
前嶋 元 東京立正短期大学, その他部局等, 教授 (40713483)
藤田 裕一 神戸学院大学, 総合リハビリテーション学部, 講師 (90754565)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 障がい児童・生徒 / 教育支援 / 福祉 / バングラデシュ / 弱者包摂 |
研究実績の概要 |
2020年度~2022年度にかけて、コロナ禍のために、バングラデシュにおいては世界最長のロックダウンが行われるなど現地調査が不可能であった。オンライン会議も現地の通信環境の未整備により、困難さがあった。そのために研究が遅れている。2021年度もその影響を受け、現地調査が不可能であった。しかし、当初計画していた現地調査を2022年の8月~9月、2023年3月に行うことができた。国立特別支援学校(National Centre for Special Education:聴覚障害)、BMIS(Baptist Mission Integrated School:視覚障害特別支援学校)、CRP:NGO総合リハビリテーションセンター(Centre for the Rehabilitation of the Paralysed)などで調査を行い、特にコロナ禍を障がい児童・生徒たちが、どのような生活を強いられたかを把握し、その内容の一部を学会で報告した。未知のウイルスに対する恐怖、政府の支援がない中、バングラデシュでは未だに強いつながりがある共助に障がい児童・生徒たちは支えられていた。CRPの協力を得て、コロナ禍を障がい者がどのようにして生き抜いたかを調査するアンケート項目を作成した。この調査に関して、CRPの研究倫理審査委員会の承認も得ることができた。論文としては、「コロナ禍と発展途上国-バングラデシュの規制と抑圧」、「イスラームの福祉と障がい観」などの数本の論文を発表した。今後の現地調査やセミナー開催の協議するために、2023年2月には国際赤十字のMahfuzur Rahman氏と、ジャハンギルノゴール大学のK.M.Mohiuddin教授を神戸学院大学に招聘した。またCRPでは、特にHand Therapy Unitとの共同研究による3Dプリンタで自助具・補助具作成をスタートすることが可能となり数点の試作品も完成し、現在、研究をすすめている。3Dプリンタのワークショップ開催も計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度~2022年度にかけて、コロナ禍のために、バングラデシュにおいは世界最長のロックダウンが行われるなど現地調査が不可能であった。オンライン会議も現地の通信環境の未整備により、困難さがあった。そのために当初予定していた現地調査、セミナー、ワークショップ等も実施することができなかった。これらの理由で、研究達成度は遅れているのが現状である。
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今後の研究の推進方策 |
CRPとの共同研究による3Dプリンタで作成する自助具・補助具に関してオンラインワークショップを開催する。可能ならば、現地において対面でワークショップを開催したい。オンライン会議の内容等を踏まえて、2022年8月に現地調査と、ジャハンギルノゴール(Jahangirnagar)大学で障がい児教育に関するシンポジウムを開催する。後期は、12月ごろ第2回現地調査を行う。これと並行して、コロナ禍における農村部や地方での障がい児のおかれた現状の把握に努める。具体的には、CRPの協力を得て、Rajshahi地方の調査を行う。調査終了後、調査結果を各人が分析・評価し、次年度の研究の準備をする。可能ならば、日本でも研究会を開催したい。CRPの執行代表者のDr. Mohammad Sohrab Hossain氏の招聘を計画している。
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