研究課題/領域番号 |
20H01773
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
坂本 真士 日本大学, 文理学部, 教授 (20316912)
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研究分担者 |
加藤 隆弘 九州大学, 医学研究院, 准教授 (70546465)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 心理学 / 精神医学 / 抑うつ / ひきこもり / バイオマーカー / 会社員 / 適応 / 新型うつ |
研究成果の概要 |
(1)新タイプ抑うつやひきこもりの素因と考えられる対人過敏傾向(IS)・自己優先志向(PS)について、入社後2年目のPS得点は入社1年目のIS得点から予測されることがわかった。 (2)ISやPSが高いながらも適応のよい社員への聞き取り調査の結果、適応のためには、企業の施策が整い、上司や先輩からの親身なサポートが重要であることが示唆された。(3)ひきこもりを早期に発見するために、状態の評価期間を1ヶ月にした質問票を開発し、信頼性と妥当性を確認した。(4)ひきこもり者と健常者を分けるバイオマーカーとして、ビリルビン、アルギニン、 オルニチン、アシルカルニチンが有望であることが示唆された。
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自由記述の分野 |
心理学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特に若者は他者からの評価を気にしやすい反面、個人主義的な価値観の浸透により、自己を優先させる傾向は以前より高まっていると思われる。つまり、現代の若者は、ISやPSが高くなりがちで、周囲の対応によっては新タイプ抑うつやひきこもりとして外に現れるだろう。本研究により、ISやPSが高い人への適切な処遇がわかれば、不適応予防に示唆を与えることができ、新タイプ抑うつやひきこもりの予防にもつながると期待される。また、ひきこもりの早期発見のための質問票の開発やバイオマーカーの発見により、精神科臨床における早期治療に活かすことが期待される。
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