研究成果の概要 |
注意は情報選択の役割を担う主要な認知機能の1つであり,物理的に顕著な属性や,心的状況に一致した対象(心配ごと)に向く。本研究は不安な状態に関わる場面やものごとに注意が向きやすくなる状態である注意バイアスについて調べた。研究1では,過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome, IBS)の傾向をもつ対象者に対して,胃腸症状関連語はネガティブ語に比べて注意が向きやすいかを検討した。状態不安の高い個人は,消化器症状関連語に普段から注意を向け警戒していることがわかった。研究2では,インターネットベースの注意バイアス修正法(iABM)が,一般労働者の不安を軽減する効果を検討した。
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